奄美群島サンゴ礁保全対策協議会(会長・平田博行奄美市世界自然遺産課長)主催のサンゴ観察会が8日、鹿児島県沖永良部島の沖泊海浜公園(知名町)であった。知名・和泊両町の小中学生と保護者らが干潮時のリーフの上を歩いて生き物探しに挑戦し、豊かな自然の魅力を体感した。
観察会は地元の子どもたちへサンゴ礁保全の取り組みを知ってもらうとともに、保全意識の向上を図る目的。奄美海洋生物研究会の興克樹会長と和泊町役場経済課林務水産係の前田翔清(かすが)主事が講師を務め、島内の親子連れ12組22人が参加した。
興会長はサンゴの種類によって成長スピードと骨格の硬さが違い、波が強く当たる場所とリーフの内側のような穏やかな環境では見られるサンゴも違うことなどを説明。「一見何もなさそうなところにも思わぬ生き物が隠れている。よく観察して」と呼び掛けた。
参加者は砂浜からリーフの先まで歩いて渡り、サンゴの陰や潮だまりにいるカニや魚、貝、ヒトデ、ナマコなどを探した。鮮やかな青色のルリスズメダイの群れも間近に見られ、参加した子どもたちは歓声を上げて観察を楽しんでいた。
大城小学校の児童は「海に潜るのはちょっと怖いけど、きょうは歩いて魚も見つけられた。サンゴの間が深い海になっていて驚いた」と話した。
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