鹿児島県奄美大島の3高校で9月9日、体育祭が催された。ほとんどの学校が、昨年まで続けてきた新型コロナウイルスによる制限を設けず、コロナ禍前の内容で開催。保護者や来賓が見守る中、各校の生徒たちはさまざまな種目に躍動し、思い出を胸に刻んだ。
綱引きなど12種目に汗 奄美高校
県立奄美高校(脇浩一校長、生徒373人)の第54回体育祭は奄美市名瀬の同校第2グラウンドであり、生徒らが学年対抗で競った。熱中症対策などの観点から通常規模よりは縮小しての開催となったものの、コロナ禍前と同じく家族も交えた昼食の光景が戻るなどにぎわった。
大会テーマは「逆風~走りだせ 未来へ~」。生徒らは100メートル競争や長縄、学級対抗リレー、綱引きなど12種目に汗を流した。伝統種目の八月踊りは、昨年に引き続き全校生徒が輪をつくり、歌い踊った。
今年度の体育祭を制した2年生は「観客が多いほうが盛り上がって、よりやる気が出た。学年対抗リレーで、ミスなく全力で走ったことが勝利につながったと思う。いい思い出になった」と笑顔で話した。
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「古高魂」に笑いの渦 古仁屋高校ㅤ
県立古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒79人)の第75回体育祭は瀬戸内町の同校グラウンドであり、学年対抗で熱戦を繰り広げた。八月踊りやフォークダンスが復活した4年ぶりに制限のない体育祭。途中激しい雨もあったが、地域住民や保護者も巻き込んで大いに盛り上がった。
同校の名前が付いた「古高魂」は、麻袋ジャンプ、網くぐり、小テスト、食事の順で障害を越えながら走り抜く競技。国語、数学、英語の問題が机ごとにランダムに振り分けられた小テストは米澤校長や教頭、事務長が採点。答えを間違った生徒が再度机に戻りテストをやり直す場面もあり、会場は笑いの渦に包まれていた。
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学年対抗、各種目で白熱 大島北高校
奄美市笠利町の県立大島北高校(松本勇二校長、生徒132人)の第55回体育祭は同校グラウンドであり、多くの保護者や地域住民が応援に訪れた。生徒らは白、黄、赤の学年対抗でさまざまな種目に挑み、熱い戦いを繰り広げた。
今年のテーマは「Yell~輝く青春掴みとれ~」。前半は各学年の応援団が気迫あふれる応援演舞で会場を盛り上げた。恒例の大縄跳びでは、生徒らがテンポよく縄を跳び回数を競った。八月踊りや六調もあり、生徒による歌とチヂン(太鼓)に合わせて全員が元気よく踊り、来場者も次々と輪に加わった。
優勝は2年生の黄組。3年生赤組の応援団長を務めた生徒は「負けて悔しいが、2年は強かった。とても盛り上がっていてみんなで団結して楽しめたので良かった」と笑顔を見せた。
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