鹿児島県奄美市名瀬の県立大島高校(貴島邦伸校長、生徒654人)は5月1日、奄美大島5市町村や島内に研究拠点を置く大学などと連携して教育活動を展開する「大島高校地域コンソーシアム」を設立した。自治体との組織的な連携により地元企業や団体との連絡を円滑にし、実践的な学びの機会を増やすことが狙い。実際に地域社会と関わりながら学習活動を行うことで、奄美の持続的な発展に貢献する人材の育成を目指す。
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同校では、生徒たちが週1回の探究活動「Success Time(ST)」に取り組んでおり、それぞれが選んだテーマで地域の課題を研究している。1年生では奄美について幅広く学び、研究テーマを設定。2~3年生では調査研究などを行い成果を発表する。来年3月には群島内の各高校と合同の成果発表会「高校生サミットIN奄美」も計画している。
コンソーシアムのつながりは、こうした探究活動でのフィールドワークや出前授業などで活用。専門家の協力を得て、研究に関する指導や助言も受けられるようにする。また、自治体や連携する団体などが実施するイベントやボランティアに生徒らが積極的に参加することで、学校と地域が双方向に協力し合う関係を築く。
コンソーシアム立ち上げ会は同校多目的ホールであり、関係機関の代表者や教職員、生徒会役員ら約20人が出席。貴島校長は「変化の激しい今の時代、自分で課題を見つけて周りと協力しながら解決していける人材が必要とされている。皆さんのサポートによって大高生の可能性はどんどん開花していくと思う」とあいさつ。コンソーシアム事務局長の中渡瀬将之教諭が、同校の探究活動の概要や1年間のスケジュールなどについて説明した。
生徒会長の登山にこさん(3年)は「地域の方々と協力し関係をつくることで、地域課題に関する学びがより深まるのでは」と期待した。
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