グルメ

亀じゃない、貝でもない! 謎のカメノテを食べてみる

奄美では梅雨が明けると一気に夏の雰囲気になり、海がとっても美しく輝いています。気温も上昇するので海で遊ぶことが増えるのですが、先日、磯でカメノテという不思議でおいしい生き物に遭遇したので紹介いたします。

珍しく友人と休日が重なり、シーカヤックに乗って遊ぶことにしました。集落の浜から出航して、近所の岬にある、歩いては渡れない浜を目指します。風は少々ありましたが天気がよく、ウミガメに遭遇したり、飛び跳ねる魚に驚いたり、身近にある大自然を満喫できました。

さて、切り立った岩の間を通り抜けていた際に、何やら見慣れないものを発見しました。シーカヤックで近づくと、岩場にギザギザと尖ったものが突き出ています。

「貝? いや、あれはカメノテじゃない?」
シーカヤック初心者の私は、岩に乗り移ることができず、その不思議なカメノテを眺めながら通り過ぎて行きました。
「カメノテ……おいしいと聞いたことがあるような」
そんなことを考えながら帰宅途中に物産館へ立ち寄ると、なんと売っていましたカメノテ!

嬉々として購入。お店の方に食べ方を聞くと塩茹でとお味噌汁がおすすめだそうで、奄美では「ザハンミャ」と呼び、荒場と呼ばれる波の高い岩礁に生息しているのだそうです。

お皿に並べてみると、確かに亀の手のような形状です。上からみると二枚貝のようになっていますが、なんとカメノテは貝じゃなくて甲殻類の仲間。根元の部分は硬い鱗のようになっていて、火を通した後にここを剥いで食べるようです。

【塩茹で】
よく洗って、塩を入れ沸騰したお湯(海水でも可)に投入し、再沸騰したら中火でグツグツ10分。アクはすくいます。粗熱が取れたら皮をむいてパクッ!

【味噌汁】
よく洗って、水と一緒に鍋に入れて沸騰したらアクをすくいながら10分。ネギや豆腐、味噌を入れて出来上がり。

食感はイカのような、味はアサリやエビのような、正直言ってかなり美味しかったです。3歳の娘も「カメノテもっと剥いて!」とモリモリ食べ、買ってきたカメノテはあっという間になくなってしまいました。

カメノテは一年中採れるようですが、5~7月頃が太っていておいしいそうです。奄美のきれいな海で育ったカメノテ、皆さんもぜひ食べてみてくださいね。

㈱しーま 編集部ライター 三田もも子

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新潟県十日町市生まれ。地方紙記者、農業、バックパッカーなどを経て、旅行雑誌や旅ガイドシリーズの編集に携わる。
同時に、野外フェスの企画運営や、NPO法人で海外教育支援、震災復興支援を行う。2016年4月から奄美大島に移住。
奄美の文化を紹介する「ワンダーアマミ」を定期発刊。ブラジリアン柔術と秋田犬が好き。

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