マコモタケ(真菰筍)が旬を迎えている。鹿児島県龍郷町秋名地区の田袋で10月28日、秋幾マコモ生産組合(重山栄仙組合長)による産地直売が始まり、町内外から秋の味覚を買い求める客らでにぎわった。
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真菰はイネ科の多年草。黒穂菌(くろぼきん)の働きで新芽が肥大した部分が「マコモタケ」として食される。奄美大島の一部では「台湾ダーナ」とも呼ばれ、ほのかな甘味や癖の少なさが人気。天ぷらや炒め物、サラダなど、さまざまな料理で親しまれている。
今年は夏の暑さと雨量の少なさから、収穫期が平年より1週間ほど遅れているものの、味は上々の出来だという。重山組合長(73)は「マコモタケは食物繊維や鉄分、カリウムなど栄養が豊富で、葉も香りが高くてお茶などに最適。ぜひ多くの人に旬の味を楽しんでほしい」と話す。
直売所が並ぶ農道では、生産者から直伝のレシピや保存方法などを教わる人の姿も。同町の松岡紗矢さん(8)は母親に「マコモスープが食べたい」とリクエスト。奄美市の祈義夫さん(67)は「今晩の献立はマコモづくし。秋の訪れを堪能したい」と笑顔で語った。
産地直売は、秋名コミュニティーセンター前の秋名田袋1号線沿道で実施。1袋(700グラム)1000円。11月中旬まで。
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