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児童がサンゴ石垣修復 早町小、島ならではの伝統実感

鹿児島県喜界島の喜界町立早町小学校(長田正浩校長)の5年生11人は14日、同町阿伝集落でサンゴの石垣の修復作業を体験した。児童らは石垣の積み方や使われているサンゴの種類などを学び、サンゴ礁が隆起してできた喜界島ならではの伝統文化の大切さを再認識した。

地域のサンゴ礁文化の継承を目的に、喜界町、喜界島サンゴ礁科学研究所、世界自然保護基金(WWF)ジャパンが2018年から共同で取り組む「サンゴの島の暮らし発見プロジェクト」の一環。児童らは今年9月の台風で破損した石垣を修復した。

「阿伝サンゴの石垣保存会」の武田秀伸さん(63)が、石垣の下部に「根石」と呼ばれる大きい石を使って安定させることや、内部に小さな「グリ石」を詰めることなどを説明。サンゴ礁科学研究所の駒越太郎研究員(30)は喜界島の石垣の多くがサンゴの化石でできていると説明し、サンゴの特徴や種類の見分け方などを解説した。

児童らは石垣の形状を見ながら丁寧に石を積んだり、隙間に小石をはめたりして高さ約2メートル、幅約3メートルの石垣を修復した。児童の一人は「石垣積みは初めて。教えてもらって積むのもだんだん慣れてきた。完成した時はうれしかった」と笑顔を見せた。

喜界島では職人の高齢化や担い手不足でサンゴ石垣の継承が危ぶまれている。今年4月に発足した保存会の佐藤寿一会長は「初めて子どもたちと石垣を修復したが楽しかった。これからも石垣を保存する活動を続けていきたい」と話した。

南海日日新聞〔写真〕保存会の指導で石垣を修復する早町小の児童ら=14日、喜界町阿伝集落

南海日日新聞〔写真〕保存会の指導で石垣を修復する早町小の児童ら=14日、喜界町阿伝集落


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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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