鹿児島県の喜界島サンゴ礁科学研究所(喜界町、渡邊剛理事長)は8日、喜界島周辺海域に生息するサンゴの図鑑のウェブ版を作成し、ホームページで公開した。調査で確認した130種について、それぞれの特徴や種ごとの見分け方を分かりやすく紹介している。
図鑑は喜界島のサンゴに親しみを持ってもらい、保全につなげる目的で、鹿児島大学、国立環境研究所、沖縄工業高等専門学校、宮崎大学の研究グループと共同で作成。研究者らが2020年2月、同島周辺海域で潜水調査を行い、確認したサンゴの記録をまとめた。
8日、サンゴ礁科学研究所主催のオンライン科学イベント「KIKAIカレッジ」を開講し、小学生を中心に全国から約80人が受講。調査を行った鹿児島大学国際島嶼(しょ)教育研究センターの藤井琢磨特任助教ら3人の講師が、図鑑の使い方や、サンゴの見分け方などを説明した。
図鑑の作成は、同島のサンゴ礁生態系の100年間の歴史を記録する「喜界島サンゴ図鑑100年プロジェクト」の一環。サンゴ礁科学研究所は「将来的には喜界島の全てのサンゴの種類を網羅したい」としている。
図鑑を更新するための調査費、編集費用について、25日からインターネット上のクラウドファンディングで寄付の募集を始める。期間は10月9日まで。サンゴ礁科学研究所のホームページからアクセスできる。
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