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住民視点でまちづくり 喜界島みらい会議=初開催、中学生から高齢者まで100人参加

地域が直面する課題解決や未来に向けた町づくりを住民主体で話し合う「喜界島みらい会議」が3日、鹿児島県喜界町役場コミュニティホールであった。初開催で、島内の中学生から高齢者まで約100人が参加し、島の人口減少を踏まえた「農業・産業」と「島の未来に残したいもの」をテーマに意見交換。官民や業種、世代の隔たりなく、率直で自由な考えや目標を寄せ合った。

サンゴの日(3月5日)に向け喜界島サンゴ礁科学研究所が同町で2~3日に企画した「サンゴまつり」に合わせ開催。会議は町が主催し、若手町議2人が進行役を務めた。
参加者全員が円座となり、意見発表と少人数で話し合うグループワークを交えて行い「有機栽培を目指しつつ手間と思う部分にスマート農業を」「子どもの居場所づくりを兼ねた農業体験の場を」などと提案。文化や自然環境の保護、継承を訴える声や、「島に住んでる人が当然と思っていたものは視点を変えると貴重なもの。島外、島内(出身に)関係なく、一緒に頑張っていけたら」との意見もあった。

中学生からは「SNS(インターネット交流サイト)で、島を旅した人から『こんな駅みたいな空港は他にない』との投稿もある。今の喜界空港を残したい」「遊ぶ場所が少ない。いつも同じで飽きてきた」との声が。「今島にあるものを守りながら、新しいものをつくる視点も大切」との意見も寄せられた。

喜界中学校の生徒(14)は「不満に思っていることを遠慮なく伝えられ気持ちよかった。(意見をどう生かすか)大人たちが真剣に考えてくれたら」と話した。小野津の八月踊り愛好会の貴島和代さん(76)は「すごくよかった。学生や島の農業を担う若手、文化や自然を守る人など、さまざまな立場の方が参加し『島の将来、捨てたもんじゃないな』と思った。毎年実施してほしい」と笑顔で話した。

同会議は今後も年に1回、継続して開催する予定。担当者は「町民から要望があれば回数を増やすことも検討したい」と話している。

隈崎悦男町長(円座中央)も参加し、さまざまな世代の約100人が島の未来を語り合った第1回「喜界島みらい会議」=3日、喜界町

南海日日新聞

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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