終戦から78年を迎えた8月15日、鹿児島県奄美群島各地で戦没者慰霊祭や追悼式、焼香台の設置などが行われた。人々は戦没者の冥福を祈り、戦争の悲惨さ、平和の尊さを後世へ語り継ぐ決意を新たにした。
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奄美市名瀬の戦没者合同慰霊祭(市主催)は、アマホームPLAZA(市民交流センター)のマチナカホールであった。参加人数制限のない慰霊祭は4年ぶり。新型コロナウイルスの影響で、2020年は規模を縮小し、21年と22年は開催を見送った。
安田壮平市長は「悲惨な戦争の惨禍が二度と繰り返されないためにも、記憶を風化させることなく未来へと語り継ぎ、平和の尊さを若い世代へ継承していくことが私たちに課せられた重要な使命」と強調。祭壇を見詰め「未来を担う若者や子どもたちの笑顔あふれる幸せの島として、バトンを引き継げるよう全力で取り組んでいく」と誓った。
市議会の西公郎議長はロシアのウクライナ侵攻に触れ「武力を背景とした国家間の対立を繰り返さないためにも、私たち一人ひとりが世界の恒久平和を追求し続けることの大切さを痛感している。すべての市民が平和で豊かな生活ができる奄美市を構築するため、不断の努力を続けていくことを固く誓う」と延べた。
慰霊祭には遺族や市民、行政、自衛隊関係者ら約70人が参列。焼香し、手を合わせ、正午のサイレンが響くと全員で黙とうをささげた。一部の参列者は、名瀬あかざき公園の奄美群島殉職者慰霊塔へ赴き、殉職者の冥福を祈った。
同日は大和村、宇検村、瀬戸内町、龍郷町、喜界町でも戦没者追悼式が行われた。
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