「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録決定から一夜明けた27日、NPO法人徳之島虹の会(政武文理事長)は遺産登録が決まった鹿児島県徳之島南部の森で自然散策会を開いた。同法人の会員を中心に、島内外から約70人が参加。世界自然遺産の価値を体感するとともに、次世代へ継承するため自然保護へ気持ちを新たにした。
同法人は2011年に設立。10周年の節目を祝い、最速で世界自然遺産の森を体感してもらおうと自然散策会を企画した。
同日散策したのは徳之島南部に位置する剥岳林道。徳之島町大原側から、天城町三京へ続く全長約2.6キロを歩いた。
道中にはツルランやノボタンなど色鮮やかな植物が咲き、参加者の目を引いた。エコツアーガイドも務める同法人の会員ら数人が案内し、最大級のドングリをつけるオキナワウラジロガシの森など同林道の遺産価値について解説。万歳三唱や紅白餅を振る舞うなどして遺産登録決定を祝った。
ツアーに参加した手々小3年の児童は「キノボリトカゲなどいろんな生き物に会えて楽しかった。世界自然遺産の森を守るため、これからもクリーン活動に参加したい」と話した。
政理事長は「NPO立ち上げから10年間で、自然保護に協力する人が増えた。自然を次世代に引き継ぐには、もっと多くの人を巻き込んでいくことが必要。世界の宝になったことを契機に島の自然に誇りを感じていただき、バトンをつなげるように取り組んでいく」と述べた。
『南海日日新聞』LINEニュース配信中
その他のニュースはLINEでチェック!