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銀メダルたたえる 天城町、レスリングの文田選手にエール

東京五輪のレスリングで男子グレコローマンスタイル60キロ級決勝に文田健一郎選手が臨んだ2日、文田選手の祖父の出身地、鹿児島県天城町(徳之島)では、役場1階ホールに設営した観戦会場に親戚や町関係者など約50人が詰め掛けた。劣勢のまま迎えた試合終了の瞬間、会場は短いため息に包まれたものの、すぐに「よく頑張った」の声が上がり、健闘をたたえる拍手に変わった。銀メダルを獲得した文田選手を祝福した。

文田選手の祖父、文田景造さん(故人)は同町兼久出身。その縁で文田選手の父の敏郎さん(59)は、2019年8月に自身が監督を務める韮崎工業高校(山梨県)レスリング部の合宿を天城町で実施し、町側も特産品贈呈で合宿を応援するなど交流を重ねていた。

町は1日にも文田選手の試合のために観戦会場を設営。その時は約20人が観戦したが、2日の決勝では観客も倍増した。親戚一同は応援のために手作りの横断幕を持参。東京や福岡に住む親戚へ天城町での応援の様子を動画配信して伝えるなど感動の瞬間を共有しようと備えていた。

金メダルの期待から一転の結末に、景造さんのいとこ文田隆三さん(76)=同町兼久=は「万歳で終われなかったのは残念だがこれが勝負の世界。仕方ない」と悔しさをにじませながらも「(敏郎さんに)天城町でこれだけたくさんの応援があったことを伝える。また皆で文田選手を応援したい」と笑顔で話した。

終始祈るように観戦していた敏郎さんのふたいとこ福本利恵子さん(64)は「敗れはしたが文田選手のおかげで親族のつながりを再確認できた。88歳になる母親もとても喜んでいた。立派な活躍だった」と涙をにじませながら文田選手への感謝を述べた。

南海日日新聞〔写真〕文田選手の健闘をたたえる(前列左から)森田弘光町長、文田隆三さん=2日、天城町役場

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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