【特集】世界自然遺産登録を目指して

カムィヤキの森再整備へ 徳之島虹の会、エコツアーも

NPO法人徳之島虹の会(政武文理事長)は今年度、国指定史跡の「カムィヤキ陶器窯跡」が残る鹿児島県徳之島伊仙町のカムィヤキの森を再整備する。自然環境に配慮しながら歩道上の倒木や倒木の危険性が高い樹木などを伐採し、自然と文化を学ぶエコツアーのコースを開設する計画だ。

カムィヤキの森は奄美群島国立公園の普通地域で、大半を国有林が占める。伊仙町は2004年度、林野庁九州森林管理局鹿児島森林管理署と国有林を学びのフィールドとして提供する「遊々の森」の協定を結んで歩道の整備を行ったが、台風や松くい虫被害によるリュウキュウマツの倒木などの影響で、近年は利用が困難になっていた。

今回の整備は、環境省の「国立・国定公園への誘客の推進事業費及び国立・国定公園、温泉地でのワーケーションの推進事業費補助金」を活用し、「自然と文化の〝地域の宝〟を伝える『カムィヤキの森』のエコツーリズム推進事業」で行う。全長約700メートルの歩道整備とエコツアーコースを開設することで、世界自然遺産登録後の誘客準備や、自然環境保全体制の強化が目的。総事業費は約620万円。

17日は森内の植物調査があり、NPOの会員や環境省職員など15人が参加。植物に詳しい鹿児島大学国際島嶼研究センター特任教授の鈴木英治さんも同行した。

一行は、鈴木さんの案内でヒョウタンカズラやホソバシャリンバイなど森内に自生する植物の位置を確認し、植物に関する解説を受けた。また、伊仙町歴史民俗資料館の学芸員からカムィヤキの窯跡に関する説明があり、エコツアー時のガイドに必要な知識を深めた。

NPOによると、今後は植物調査による希少植物などの位置情報を踏まえ、今月下旬ごろから、倒木の可能性が高い樹木など約170本の撤去に着手する。10月には、樹木に着生したラン類の採取と移植作業を進め、案内板を設置するなどして、11月までに安全に利用できる歩道を確保する。

12月にはエコツアーガイドを対象にした現地研修会を開き、初級者、上級者向けのエコツアーコースを作る。ルートマップも作成し、島内の観光案内所や歴史資料館などに配置する計画だ。

政理事長は「カムィヤキの森は徳之島の自然や窯跡などの文化が残り、奄美群島国立公園の環境文化型の理念にかなった史跡でもある。しっかりと整備をすることで島内外に自然やカムィヤキのことを発信できる」としている。

南海日日新聞〔写真〕カムィヤキの森の植物調査を行う関係者ら=17日、伊仙町検福

南海日日新聞〔写真〕カムィヤキの森の植物調査を行う関係者ら=17日、伊仙町検福


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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

■南海日日新聞:http://www.nankainn.com/

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