沖縄こどもの国(沖縄市)と鹿児島県奄美市の奄美博物館による出張授業が21日、鹿児島県徳之島の天城町立岡前小学校(猪俣雅士校長、児童138人)であった。4年生15人が受講し、沖縄こどもの国広報担当の金尾由恵さん、奄美博物館学芸員の平城達哉さんが徳之島固有の生き物や島の自然環境の希少性について分かりやすく解説。児童らは楽しく理解を深めた。
沖縄こどもの国は動物園やミュージアムなどがある教育普及施設。奄美博物館と協力して沖縄県、奄美群島で出張授業を実施している。両施設合同の徳之島での授業は今回が初めてで、同小のほかに伊仙町の2小学校でも授業を行った。
授業の前半は平城さんがクイズを出題して徳之島の生き物全般について学び、後半は金尾さんが徳之島固有種のオビトカゲモドキに焦点を当てて講話した。
児童らは「琉球列島には絶滅した種を加えて8種類のトカゲモドキがいる」「今年になって新種として記載されたトカゲモドキがいる」ことなどを学んだほか、写真資料をもとにオビトカゲモドキの前足や尾、体の模様などの特徴を描いてオリジナルの図鑑づくりにも挑戦した。
受講した児童は「化石しか残っていないヨロントカゲモドキを見てみたかった。絶滅しないように徳之島の生き物を大切にしたい」と話した。
今回で2回目の徳之島来島という金尾さんは「オビトカゲモドキにも出合えて有意義な来島だった」と笑顔を見せ、「世界中でここにしかいない生き物がいるというのは自慢できること。授業をきっかけに他の生き物や島の自然に興味を持ってもらえたら」と期待した。
『南海日日新聞』LINEニュース配信中
その他のニュースはLINEでチェック!