鹿児島県瀬戸内町与路島の与路集落(信島豊武区長、35世帯54人)で5月14日、第33回舟こぎ大会が開かれた。新型コロナウイルスの影響により4年ぶりに開催されたが、歯止めのかからない島の人口減少などから、主催する与路青壮年団と与路婦人会は今後の継続が困難とし、今回が最後の大会。案内を受けた島外在住の出身者らも合わせ約180人が集まり、有終の美を飾った。
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5月ごろに開催されてきた恒例行事で、出身者らの記憶によると1950年代に地元住民がスタートした。途中、中断した時期もあったが、40年ほど前に再開。島外に住む出身者も多く参加する、島を挙げての一大イベントとして地域の活力となっていた。
登島健仁与路青壮年団長(55)は「近年は与路集落の人口減少が激しく、大会運営も厳しい現状。今回はこれが最後と思い、奮起して開催した」とあいさつ。名瀬在住与路郷友会の喜入博一会長(70)は「いつか島に住民が増え、また再開される日を心待ちにしている」と話した。
レースは地区別や職域別など5部門で実施。初めて参加した「海の子留学」の与路小5年の児童は「みんなで声を合わせてこぐことができた。練習の成果が発揮できた」と笑顔で話した。
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