環境省が奄美最高峰の湯湾岳(694メートル、鹿児島県大和村・宇検村)に整備していた展望台が完成し、11月25日に供用を開始した。希少な動植物がすむ広大な世界自然遺産の森を一望できる。
展望台は山頂近くの大和村名音の村有地に整備した。木造で高さ約5.5メートル。湯湾岳周辺の自然環境や伝承、山頂の一部区域への立ち入り規制などについて案内するパネルを設置した。総工費は4500万円。大和村側の登山口から展望台のある広場へは木道を歩いて15分ほど。
大和村によると、現地には奄美大島内の建設業者が整備した木造の展望台があったが、老朽化によって2013年1月ごろに撤去された。村側の要望を受けて、同省が旧展望台跡地に再整備し、湯湾岳の利用ルール試行開始に合わせて供用を開始した。
同日は官民の関係者へのお披露目会があり、約30人が参加。同省奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長のあいさつに続いて、伊集院幼大和村長と元山公知宇検村長が祝辞を述べ、「多くの人に奄美の自然の素晴らしさを堪能してほしい」「大パノラマの世界を感じる観光の目玉に」と期待を寄せた。
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