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新種、アカネコバンハゼ発見 鹿大研究チーム=奄美群島でも生息確認

鹿児島県本土から奄美群島を含む琉球列島の海に生息する魚類相を調査している鹿児島大学総合研究博物館館長の本村浩之教授(50)と、同大学大学院農林水産学研究科修士1年の佐藤智水(まさゆき)さん(23)はこのほど、ハゼ科コバンハゼ属魚類の新種を発見し和名「アカネコバンハゼ」と命名したと発表した。体の色が日本の伝統色であるあかね色に近いことが由来で、奄美群島でも生息が確認されている。

アカネコバンハゼは、本村教授らが2017~23年の調査過程で採集した37標本の形態やDNAを、佐藤さんが詳しく調べてインド・太平洋広域から得られた近縁種の標本と比較した結果、新種と判明した。2人は今年2月、日本魚類学会発行の英文誌に共著の論文を発表。学名はGobiodon spadix(ゴビオドン スパディクス)と命名した。

本村教授によると、アカネコバンハゼは体長3センチほど(最大4センチほど)で、体の色に対してひれの色が濃いのが特徴。幼魚はサンゴの縁に単独で、成魚はサンゴの枝間の奥にペア(雄雌)で生息するという。

佐藤さんは「環境保全のためには、できるだけ多くの種を把握することが重要。その一歩を進めることができてよかった。今後もコバンハゼを研究対象としていきたい」と語った。

本村教授は「コバンハゼの仲間はサンゴがないと暮らせない。サンゴによって生息する種も違う。今後サンゴとの関わりを詳しく調べ、多様性の評価や保全につなげたい」と話した。

奄美群島では同種の標本記録はないが、写真などで生息が確認されているという。研究チームは奄美群島で別の種とみられるハゼを採集しており、新種かどうかを現在調べている。

アカネコバンハゼの標本(上)と個体写真(鹿児島大学総合研究博物館提供)

南海日日新聞

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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