鹿児島県で初開催される第47回全国高校総合文化祭(2023かごしま総文)が7月29日に開幕する。県内8市町で19規定部門と3協賛部門の発表があり、奄美市は郷土芸能部門の会場。同部門の実行委員会リーダーを務める奄美高校郷土芸能部の部員たちは「会場が奄美でよかったと思ってもらえるよう、島の温かさを伝えたい」と本番に向け準備を進めている。
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「文化部のインターハイ」とも呼ばれる全国高総文祭は、1977年から各都道府県が持ち回りで開催し、かごしま総文は全国一巡目の最後。高校生約2万人が参加し、日ごろの活動の成果を発揮する。
郷土芸能部門は7月30日から8月1日にかけて奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美文化センター)で行われ、全国から計52団体が出場する。各地域の祭ばやし、神楽、民謡、踊りなどの「伝承芸能」と、創作曲を含む「和太鼓」の2部門の発表がある。
奄美高校郷土芸能部を中心とする県内6校43人の実行委員らは、最終日に実施する生徒交流会を企画。ジェスチャーゲームや奄美クイズ、次大会開催地・岐阜県の実行委員によるPRなどを盛り込み、島唄や八月踊り、六調のパフォーマンスで奄美の文化も紹介する予定だ。
同部では、1~3年生の部員10人が交流会を盛り上げようと打ち合わせを重ねている。実行委員長を務める桑原諒部長(3年)は昨年、東京都で行われた第46回全国高総文祭を視察。「会場では実行委員たちがフレンドリーに接してくれた。(参加生徒に)積極的に話し掛けて受け入れる姿勢が大事だと感じ、奄美でもやろうと決めた」と振り返った。
昨年11月には鹿児島市で開かれたプレ大会で初めて交流会を企画したが、時間配分がうまくいかず反省点が多かったという。課題を踏まえ、事前の声掛けや細かい役割分担など、スムーズに進行できるよう工夫を凝らした。
本番に向け、交流会やパフォーマンスの練習に励んでいる部員たち。6月下旬の放課後、部室からは三味線や太鼓のリズムと共に元気な歌声が響いていた。西えなんさん(2年)は「だいぶ緊張してきたが、貴重な経験になるはず。楽しみが大きい」と期待に胸を膨らませた。
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7月10日、実行委員らはリモート形式のミーティングで約2週間後に迫った当日の流れを確認。桑原部長は「みんなで仲良く進めたい。会場で会ったら気兼ねなく声を掛け合って」と団結を促し、「郷土芸能部門は地域ごとの伝統文化を見て学ぶことができるのが最大の魅力。島唄などが根強く残る奄美で開催されることはとてもうれしい。全力を尽くして準備を頑張りたい」と意気込んだ。
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