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まるでミカンかレモン 徳之島=黄色いパッション、若手農家が量産に挑戦

鹿児島県徳之島の天城町で一風変わった黄色いパッションフルーツが販売され、話題となっている。パッションフルーツを見慣れている島民も「まるでミカンかレモンのよう」と物珍しげ。量産に取り組む若手農家の吉川勝也さん(39)は「見た目だけでなく味も良いと好評。徳之島を盛り上げる特産品にしたい」と意気込んでいる。

黄色いパッションフルーツ=7月17日、天城町瀬滝

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吉川さんは5年前に営農を開始。黄色いパッションフルーツの栽培には4年前に着手した。現在、約300株を育てており、今期は約1トンの出荷を目指している。普通のパッションフルーツに比べて酸味は控え目で、優しく上品な味と香りが特徴という。

黄色いパッションフルーツは以前から徳之島の一部で育てられていたが「自家受粉で実が着きにくい上、一つの枝になる実が少ない」(吉川さん)などの理由で生産者は少ない。70~200グラムと実のばらつきも大きく、商品化に不向きな側面もあるという。

吉川さんは着果率を上げるため、市場の流通量が多いパッションフルーツの品種「ルビースター」も併せて栽培し、日本在来のクロマルハナバチを放して受粉を促すなどの対策を施し、量産に成功した。「昨年ごろから少しずつ栽培のノウハウがつかめてきた」と手応えを示す。

商品をPRする(左から)吉川勝也さんと母親のきよみさん=7月17日、天城町瀬滝

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現在、売値は1キロで約3500円とルビースターの約1・5~2倍。値は張るが、物珍しさから贈答用としての需要が増しているという。吉川さんは「今後はライチ栽培にも挑戦したい。南国の離島という条件を生かしたトロピカルフルーツの栽培に力を注ぐ」と意欲を見せた。

黄色いパッションは7月末ごろまで収穫が続き、同町瀬滝の県道沿いにある吉川果樹園で購入できる。注文や問い合わせは電話0997(85)3332同園まで。

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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