伝統・文化

知名町「しまむに教室」開講~今年度も伝承、記録者育成

しまむに(沖永良部島の方言)を学ぶ鹿児島県沖永良部島知名町の公民館講座「しまむにサロン」が2022年度も開催されている。6月4日は町中央公民館で第2回講座があり、19人が参加。消滅危機言語といわれるしまむにへの理解を深めた。

南海日日新聞〔写真〕第2回講座で方言の調査方法を学ぶ受講生=4日、鹿児島県知名町中央公民館

講座は地域でのしまむに伝承者や記録者の育成を目的に4年目となる。今年度は和泊、知名両町から23人が受講し、5月に開講。「辞書をつくろう」をテーマに、来年3月まで全11回を予定している。

講師はしまむにを調査、研究している東京外国語大学の横山晶子さんと国立国語研究所の山田真寛さん。新型コロナウイルス対策で、ウェブ会議システムを使ったオンライン講義が中心だが、この日は山田さんが2年ぶりに来島して直接指導。横山さんがリモートで講義した。

横山さんは「しまむにを文字で残していくことに加え、音声やビデオで残していくことは、記録・継承の大きな力になる」と強調。録音機を使った録音や調査方法を説明した。後半は受講生が2~3人一組になり、録音機を使った調査を練習した。

沖永良部2世で母親と初めて受講した西田真弓さん(47)=和泊町=は「昨年移住し、ルーツの言葉を学びたいと思った。講座を通して集落の方が話すしまむにが理解できるようになりたい」、母のかつみさん(71)は「しまむには分かるが、講座では改めて学ぶこともあり、面白い」と話していた。

 

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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