グルメ

漁師さんに聞いた、おいしい伊勢海老の獲り方

高級食材の伊勢海老。お刺身、ボイル、お味噌汁ととっても美味しいですよね。奄美では産卵期を除いた8月21日から翌年の4月30日まで伊勢海老漁が解禁になり、漁師さんたちはこぞって漁にでかけ、美味しい伊勢海老を獲ってきてくれます。

しかし、あのトゲトゲした伊勢海老をどうやって捕獲しているのでしょうか。今回は、漁師さんにどうやって伊勢海老を獲っているのか聞いてみました。

取材させていただいたのは、陽天丸の船長である中村一生さん。
「伊勢海老は、夜真っ暗な海で素潜りをして獲ります。腕につけたライトが照らす場所以外は闇なので、何かいたらどうしよう……とは考えないようにしています! サメも怖いけど、ダツが一番怖いです。光に驚いて突進してくるので、何回も当たったことがあります」
夜の海の中は想像するだけでも怖くなります。

「基本2〜3人で漁に行きます。サンゴ礁周辺の5〜10メートルくらい潜ったところに伊勢海老は生息していて、たくさんいる時もあるし、全然いない時もあります。エビがいっぱいいる場所を見つけたらテンションが上がりますね〜」
伊勢海老を見つけたらエビバサミといわれるハサミで挟み、海上に浮上して、浮かべているカゴに入れるそうです。一晩で多くて30匹も獲ったことがあるとか。

主に市場に卸していますが、最近は漁の成果をSNSにアップしていたら、そこから注文がくるようにもなったそうです。伊勢海老の他にも昼間はサンゴひしめく美しい海で魚、タコ、イカ、サザエ、夜光貝なども獲っているそうなので、ぜひSNSをのぞいてみてくださいね。
Instagram @1sayebi

さて、中村さんに漁師の魅力を聞いてみました。
中村さんは奄美市名瀬で育ちました。独立したいと思い漁師になって3年ですが、子どもの頃から海に潜って遊んでいたため、すでに素潜りのスキルがあり、すぐに食べていけるようになりました。趣味のサーフィンも好きな時間に行けるから、こんな自由な職業はないと思っているそうです。

中村さんが行なっている素潜りは、昔ながらのとてもシンプルな漁法ですが、とても自由で、奄美の美しい海と共に生活する素敵な職業だと思いました。そして、生まれながらにこの豊かな自然を享受できる島人は、なんて幸せなのだろうと気づくことができました。

さて、伊勢海老漁の解禁日は8月21日です。今年は伊勢海老の味が格別おいしく感じられそうです。


陽天丸
船長 中村一生
電話 070-8420-3698

㈱しーま 編集部ライター 三田もも子

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新潟県十日町市生まれ。地方紙記者、農業、バックパッカーなどを経て、旅行雑誌や旅ガイドシリーズの編集に携わる。
同時に、野外フェスの企画運営や、NPO法人で海外教育支援、震災復興支援を行う。2016年4月から奄美大島に移住。
奄美の文化を紹介する「ワンダーアマミ」を定期発刊。ブラジリアン柔術と秋田犬が好き。

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