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大好きな地域の魅力発信をしたい 〜ママさん達のいろんな想いが込められたハンドメイド作品

しーまライターのMICAです。

2回にわたってご紹介してきたチャレンジ&コミュニティスペース『HUB a nice d!』の取り組み。これまでの記事は以下リンクよりご覧いただけます。

→第1回 奄美で小さな1歩を踏み出そう!地域活動の拠点施設『HUB a nice d!』

→第2回 『HUB a nice d!』を通じて作られるみんなが集まる学びの場

3回目となる今回の記事は、「はぶばぶ」という子育て支援コミュニティをきっかけに誕生した、ママ達が作り上げたオリジナルエコバック「旅の思い出を持ち帰るbring bag」についてお伝えします。

まずはこの作品作りをするきっかけとなった「未就学児の親の癒しと学びのコミュニティはぶばぶ」についてご紹介します。

この「はぶばぶ」の始まりは、一児の母でもあるHUB a nice d!代表の山本さんが、産後の悩みや出産、育児、社会との繋がりの関係性を、助産師の久野さんに相談していたことからです。

2020年春、母が太陽のように輝く場所を作りたいという思いで、HUB a nice d!代表の山本さんは助産師の久野さんとともに「任意団体ティダアンマ」を立ち上げました。(ティダ=太陽、アンマ=母)

このティダアンマが主催となり、3年間活動していた「はぶばぶ」の拠点が『HUB a nice d!』でした。「はぶばぶ」の活動は月一回、食育、ヨガ、アロマケアなど様々なテーマで行われます。地域のママやパパが集まり、日々の悩みや自分の心境などを打ち明けることで、自分たちのやりたいこと、社会復帰への想いが沸々と湧き上がってきました。

また、コミュニティへの参加者には転勤族のパートナーも多く、奄美大島への移住をきっかけに人生の目標を立てたり、好きなことや得意なことを実現させたいと語る方も多かったそうです。

やりたいことや夢を考えるワークショップを「はぶばぶ」で行う中で、”裁縫が得意だから仕事にしたい!”というママや、”デザインを仕事にしたい!”というママもいました。

そんな思いをもつ女性たちが「はぶばぶ」を通じて繋がり、語りあったことがきっかけとなり、好きと隙間時間を掛け合わせて地域の価値を伝える創作ユニット「SUKIMA KOBO」が誕生しました。

自分たちの好きを表現したい、大好きな地域の魅力を発信したいという思いで、日々の忙しさに追われる中で隙間時間を紡ぎながら、オリジナルエコバック「旅の思い出を持ち帰るbring bag」を作り上げました。

エコバックのネーミングの由来について

ネーミングとなっている「Bring Bag」は、持ち帰る=bring back とbagを掛け合わせた造語です。一枚の布を直線で縫うことで作り上げるあずま袋スタイルのバッグは、奄美大島でしか見れない景色、生き物をモチーフにデザインされており、島の思い出を持ち帰ってほしいとの願いが込められています。

エコバックは3種類あり、それぞれ、島にちなんだ名前が付けられています。

HONOHOSHIは、ホノホシ海岸のコロコロと奏でる丸い石、アマミホシゾラフグのミステリーサークルや海の生き物、などからインスピレーションを得てデザインされています。

RURIKAKESUは、冬に咲く鮮やかなピンクの緋寒桜と、南国シダ植物のヒカゲヘゴの間を、天然記念物にもなっているルリカケスが飛び立つ様子をデザインしています。

NISHIKOMIは、絶景の夕陽スポット西古見(にしこみ)へのドライブデートをイメージし、三連立神と呼ばれる奇岩群と穏やかな海に帰る夕陽を描いたデザインです。

左からRURIKAKESU、HONOHOSHI、NISHIKOMI

2022年 かごしまの新特産品コンクール「奨励賞」を受賞

「過剰包装でゴミを出したくない」という思いから、ラッピングはシンプルに。奄美大島の海で集めたシーグラスでチャーム作り、バッグをコンパクトにまとめるためのバンドとして使用するなど、環境に配慮された作りを採用。ビーチクリーン活動をしながら拾ったシーグラスを加工し、製品の一部として使用するなどアップルサイクルにも取り組んでいます。

また、エコバックの売上の一部は、地域の子どもたちが中心となって行う海岸清掃活動費用などに充てられており、購入していただいた方々の思いを地域に還元させるサイクル作りに繋がっています。

そんなSUKIMA KOBOの活動ですが、奄美大島だけに留まらず、島外の地域へ広がっています。

霧島市では、霧島市在住の転勤族ママ、霧島市出身のママ、コーディネーターの山本さん、奄美からSUKIMA KOBOのテキスタイルデザイナーの4名が参加し、霧島バージョンの「旅の思い出を持ち帰るbring bag」の制作に取り組んでいるそうです。

地域のママ達が中心となって、好きなところや伝えたい魅力をワークショップ等で洗い出し、デザイン製作を行っているSUKIMA KOBO。「パートナーの転勤で奄美へ移住し、再び転勤で島を離れたあとも次の地域を好きになり、“地域の魅力を発信して欲しい”」とSUKIMA KOBOのメンバーは語っており、奄美から生まれた取り組みに広がりを感じているようです。

『SUKIMA KOBO』

Instagram:https://www.instagram.com/sukima_kobo_/(エコバック、販売詳細はこちらから)

瀬戸内町の地域活動拠点施設「HUB a nice d!」から、子育て支援コミュニティ「はぶばぶ」が生まれ、「はぶばぶ」をきっかけに始まった「SUKIMAKOBO」。

地域の人たちが集まり、夢を語り、繋がりを生み出す場を提供し、新たなチャレンジのきっかけとなる「HUB a nice d!」。循環型の仕組みづくりを率先して進めている、これからの時代に必要な場所だなと取材を通じて強く感じました。

3回にわたってお届けしてきたHUB a nice d!のレポート記事は今回が最後となります。皆様も奄美大島・瀬戸内町に足を運ばれる際には、ぜひ『HUB a nice d!』に立ち寄ってみてください。
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『HUB a nice d!』

場所:〒894-1511 鹿児島県大島郡瀬戸内町阿木名126
レンタル料金:夏に改定予定のため詳細はSNS等でご確認ください。
Facebook:https://www.facebook.com/hubaniced/
Instagram:https://www.instagram.com/hub_a_nice_d_amami/?hl=ja

 

㈱しーま 編集部ライター MICA

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転勤族で奄美生活3年目突入。2児の母でフリーランスとして働きながら、奄美の素晴らしい自然を日々満喫する日々。

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