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『HUB a nice d!』を通じて作られるみんなが集まる学びの場

しーまライターのMICAです。

前回に引き続き、奄美大島の瀬戸内町にある地域活動の拠点施設『HUB a nice d!』を通じて生まれた取り組みについてレポートします。

様々なチャレンジが生まれる瀬戸内町の『HUB a nice d!』

↓前回の記事はこちら

奄美で小さな1歩を踏み出そう!地域活動の拠点施設『HUB a nice d!』

今回は、子どもたちの学びの場を作りたい!という思いの元、『HUB a nice d!』を通じて始まった学習塾や英会話教室のお話です。

『HUB a nice d!』がある阿木名(あぎな)集落は前回もご紹介した通り、海と山に囲まれる自然豊かな集落で、近くには瀬戸内町民の大きな水源となる川が流れています。
阿木名集落がある瀬戸内町の人口は約8,300人で、そのうち15歳以下の子どもの数は1000人ほどです。阿木名集落内にある阿木名小中学校には、現在小学生58名、中学生24名の生徒が在籍しています。(2023年7月末現在)

学校では宿題が出るのはもちろんのこと、自宅での学習に力を入れる子も増えてきていますが、1人で勉強する上でなかなか勉強法がわからない場合もあります。学習塾やみんなで学べる場所があれば、より理解が深まるのではと思う方も多いのではないでしょうか。

阿木名集落に学習塾はありませんでしたが、地域のみんなで学ぶ場を作りたいという思いの元、『HUB a nice d!』内で2020年12月に始まったのがけっけ先生の学習塾「けっけ塾」です。

小学生から中学生まで幅広い年代が集まるけっけ塾は、通常の学校期間や夏冬の長期休みの間、約3年間開催されていました。(現在、けっけ先生は教職員として島内の学校に勤務しているため、「けっけ塾」は、惜しまれながらも終了しています。)

塾名にもなっているけっけ先生は島外からのIターン移住者。奄美大島に移住し、初めは子供達の学習する場所を作りたいとけっけ塾を始めましたが、年を追うごとに子供達の成長を見守る場になっていきました。

学習の場だけではない、子供も大人も共に楽しむけっけ塾

「けっけ塾」は学力の向上はもちろんのこと、けっけ先生や地域の大人たちが自分の得意なことを子どもたちに教える交流の場でもありました。

学習塾に馴染みのない子どもたちも、先生の指導やみんなと学習する楽しさを感じ、宿題に取り組むスピードもアップ。普段の家庭学習だけでは見れない子どもたちの違う一面が見れるのも、みんなで学習することの楽しさです。

けっけ塾でのみんなの様子をスタッフに伺うと・・・

・夏の自由研究では誰かが実験をはじめると、自然とみんなで集まって一緒に考え、取り組んでいた。

・低学年の子の集中力が切れて遊び始めると、優しくもしっかりと注意しつつ、その子のやりたいことを尊重する高学年のお兄ちゃんお姉ちゃんがいた。

・一人ひとりの宿題の進捗状況を把握して、子供たちの興味が湧きそうなアイデアを出してくれたスタッフメンバーがいて、毎日の様子を写真で報告しあったりと、子供達を楽しくサポートする体制ができていた。

など子供達の学習を見守る中で、子供はもちろん、大人も一緒に楽しみながらけっけ塾を盛り上げていました。

まるでキッザニア?!
子ども自身が作り上げる子どものためのお祭り

けっけ先生の学習塾はただ学ぶだけでは終わりません。

昨年開催されたけっけ塾では、子供達が頑張った夏のご褒美としてけっけ祭りを開催しました。このけっけ祭りは、宿題を終わらせるだけでなく、何かの目標を持って勉強に取り組み、子供達が主体的に祭りの準備をして、ご褒美として楽しめるところに大きな魅力があります。まさに、子どもたちによる、子どもたちのための”けっけ祭り”なんです。

けっけ祭りでは、独自の通貨「けっけ通貨」を使用して自分がやりたいことを遊びます。ゲームをしたらポイントが貯まり、そのポイントでお買い物をしたり、景品と交換することができます。ポイントが足りなくなったら、お祭り内にあるお店の手伝いをして、けっけ通貨を稼ぐことができるんです。

まるで奄美にキッザニアが誕生した?!と思えるような内容のお祭りでした。子供達が自分の意思で、自分の好きなものを選択し、そのためにお金を稼ぎ、使うことを学ぶ循環型の学習と言えるのではないでしょうか。

昨年の夏期講習修了時に、『HUB a nice d!』主催者で、けっけ塾の運営を側で見守っていた山本さんに話を伺ってみると・・・

山本さん:けっけ先生の子どもたちに寄り添う姿勢を見習いながら、地域の先輩たちが自分の得意なことを子どもたちに教えていく。そしてその子どもたちが成長したら次の世代に教えていく。そんな地域教育の循環ができたら、島の子どもたちの未来は明るいなと、感じました。

『HUB a nice d!』を通じて生まれる新たな学びの場

『HUB a nice d!』はみんなが共に成長でき、色んなコミュニケーションが産まれる場所。そこで開催され、惜しまれつつもお休みとなったけっけ塾。

そのけっけ塾の理念やノウハウを引き継いで、島全体を教室に見立てて地域の人たちが講師となり、島内外の子どもたちの交流や学びの場をつくる地域教育を目的とした「奄美サマーキャンプ2023」が今年7月に開催されました。

HUB a nice d!を通じて生まれたチャレンジが、次のステージに成長しているようです。

また学びの場として現在、0歳からできる英会話教室「SYI親子英会話教室」が開講されています。こちらはパートナーの転勤を機にIターン移住したママが、自分の好きなことやスキルを通して“親子で楽しめる英会話教室を提供したい!”と、2022年の9月から始まっています。

「自分は英語が苦手だけど、子どものためにおうちで英語環境を作ってあげたい・・・」 そんな悩みを持つパパやママたちのお手伝いをする環境を整えています。

英語の知識習得はもちろんのこと、子どもたちの知的好奇心を伸ばすことも大事にしていきたい。そんな想いで生まれたSYI親子英会話教室は地域に広がっているようです。

この取材を通して、けっけ塾で育まれた子どもたちの成長、自分のスキルを生かして地域へ学びの場を還元したい想い、世代を超えた大人と子どもの交流など、『HUB a nice d!』が地域にもたらす役割の大きさを改めて感じることができました。

次回はパパママたちの、はぶばぶコミュニティから産まれたハンドメイド作品SUKIMAKOBOのご紹介です。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

『HUB a nice d!』

場所:〒894-1511 鹿児島県大島郡瀬戸内町阿木名126
レンタル料金:夏に改定予定のため詳細はSNS等でご確認ください。
Facebook:https://www.facebook.com/hubaniced/
Instagram:https://www.instagram.com/hub_a_nice_d_amami/?hl=ja

 

㈱しーま 編集部ライター MICA

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転勤族で奄美生活3年目突入。2児の母でフリーランスとして働きながら、奄美の素晴らしい自然を日々満喫する日々。

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