鹿児島県奄美大島・龍郷町戸口の私設こども図書館「放浪館」が主催する体験型ワークショップ「放浪館志塾」が9月17日、奄美市名瀬の市立奄美博物館などで開かれた。「シマの研究者になろう! 奄美本土復帰70周年」と題し、小学4~6年生の児童17人が奄美の日本復帰運動について学んだ。
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同塾は奄美大島の子どもたちに「ムズラシャ(ワクワク)」体験の場を創出しようと2019年に開始。奄美の自然や文化、アート活動などを通し、児童生徒の表現や創作、考える力を養うワークショップを展開している。
この日は奄美博物館前館長の久伸博さん(63)が講師となり、太平洋戦争開戦から奄美群島の日本復帰までの歴史を解説。日米講和条約の調印後に復帰運動が活発になり、奄美の児童生徒の作文をきっかけに東京都の児童らも復帰を願う署名活動をしたことなどが紹介され、参加した児童たちは驚いていた。
その後児童たちは6班に分かれ、「99・8%」「奄美ルネサンス」「B円」「2月14日」「パスポート」「国境」「奄美復帰の父」のキーワードで米軍政下時代の奄美大島について館内の資料を調査。調べたことを班ごとに発表した。
国境について調べた龍郷小学校の児童は「日本から切り離されて物資が届かないなど大変だったけど、(久さんから)黒糖を輸出できないから黒糖焼酎が作られるようになったと聞いて驚いた」と話していた。
博物館の後は同市名瀬の別会場に移動。戦中戦後の食糧難で利用されていたソテツのナリがゆを食べ、この日学んだことを地元FMラジオ局で収録した。
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