旧暦の9月9日(クガツクンチ)に当たる10月4日、瀬戸内町加計呂麻島の諸鈍小中学校(赤池夏樹校長、児童生徒22人)体育館で、国の重要無形文化財「諸鈍シバヤ」の発表会があった。地域住民や保護者らが見守る中、児童生徒と職員らが紙面(カビディラ)を着けた姿で登場し、計8演目を披露。躍動感あふれる堂々とした舞いで観客を魅了した。
諸鈍シバヤは壇ノ浦の戦いで敗れた平家の落人が広めたという伝承があり、諸鈍集落の大屯(おおちょん)神社で毎年旧暦9月9日に奉納される。出演者は全員男性。かつては20種類ほどあったとされる演目のうち、現在11種類が継承されている。
新型コロナウイルスの影響により同神社での奉納が3年連続で中止になったことを受け、同校は児童生徒らが地域の伝統芸能に触れる機会を設けようと発表会を企画。諸鈍シバヤ保存会(吉川久也会長)の指導の下、児童生徒らは約1週間猛特訓を重ね、各演目の踊りを学んだ。
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