奄美の初夏の風物詩といっても過言ではないすもも。
私は、奄美大島の大和村に住んでいるのですが、大和村はこのすももの産地です。2月はすももの白い花があちこちで咲き、6月の収穫時期はポコンポコンとバケツにすももを投げ入れる音が響きます。手のひらほどのこの可愛いすももは、私たちにとってとても身近な果物です。
今回は、奄美のすももの特徴や、おすすめの食べ方などを紹介します。
【奄美で栽培されているのは南方系のガラリ種】
国内のすももの産地といえば山梨県や和歌山県で、外側が赤く中身が黄色い大石早生や、外側が黄緑色で中身が赤いソルダムが有名ですが、奄美で栽培されているすももは「ガラリ」という種類で、漢字で「花螺李」と書きます。表面、中身ともにワインレッドで、熟すとぶどうのように黒っぽくなっていきます。このガラリ種は南国の台湾原産で、奄美には昭和初期に入ってきました。小粒といわれていますが、最近は農家さんの努力によって3Lや4Lサイズなどの大玉になるように栽培されています。
【まるごとガブリ! 好みのタイミングで食べよう】
収穫したばかりのすももは少し黄緑がかり、表面の斑点がはっきりしています。酸味が強く、シャリシャリとした歯ごたえで疲れが吹き飛んで行きそうな味です。しかし、数日置いて熟してくると実が柔らかくなり、酸味が落ち着きねっとりとした甘さが引き立ちます。どちらで食べるかは人それぞれで、地元でも意見が分かれるところです。酸味が苦手な人は皮を剥くと食べやすくなります。子どもたちもすももが大好きで、口の周りを真っ赤にして何個も食べています。
【産地直伝のおすすめレシピ】
すももの旬は短く、6月の上旬から中旬頃まで。他の季節にもすももを楽しみたい方へ、今回はとても簡単なレシピをご紹介します。
〜すももコンポート&シロップ〜
きれいに洗ったすももと、お好みの砂糖を同じ分量だけ炊飯器に入れて半日保温するだけ。砂糖はもちろん奄美産のきび砂糖がおすすめです!
シロップは水で割ってジュースにしたり、かき氷にかけたり、ビールに入れても美味しいですよ。
奄美では、すももは夏バテに効くといわれています。またポリフェノールも豊富で、美容にも良さそうです。もし、今年食べ損ねてしまったという方は、大和村にある「大和まほろば館」ですももの加工品が食べられます。ピンクが可愛いソフトクリームが人気ですよ。ぜひ遊びにきてくださいね。
住所:〒894-3106鹿児島県大島郡大和村大棚49
電話:0997-57-2980