鹿児島県奄美群島内のほとんどの小、中学校で8日、入学式があった。県大島教育事務所によると、2024年度の入学者は小学校928人、中学校968人(1日現在)。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが2類から5類に引き下げられて以降初の入学式。真新しい制服に身を包んだ新1年生たちは、緊張しながらも晴れやかな表情で式に臨んだ。
◆新制服ブレザー姿で入学 スカート・スラックス、選択自由に 龍南中
龍郷町の龍南中学校(碇山信行校長)の第77回入学式は同校体育館であり、新入生55人が入学した。同校では今春から制服のデザインが変更され、新1年生の多くは新たに採用されたブレザー姿で式に出席した。
碇山校長は式辞で「違いを認め合い話し合いを進め、楽しく充実した学校生活を送ってください」と激励。生徒会長の山口大虎さん(3年)は「龍南中での生活がよりよいものになるよう、私たちと一緒に取り組んでいきましょう」と歓迎した。
新入生代表の福原依里亜さん=戸口小卒=は中学校生活への期待と不安を述べ、「学校の一員として、これまで多くの先輩方が築いてくださった伝統を受け継いでいく」と誓った。
新制服は、ブレザーと半袖シャツ、スラックス・スカートの組み合わせ。女子のセーラー服と男子の詰め襟から、多様性を重視した男女差が少ないデザインに変更した。スラックスとスカートは性別問わず自由に選択できる。
同校は2022年8月、教職員、生徒会、PTA役員などで構成する制服検討委員会を組織し、24年度以降の新制服導入に向け準備を進めてきた。一斉導入ではなく、当分は新、旧どちらでも着用可能な移行期間。今年度は新入生55人中42人が新しい制服を購入した。
スラックスを選択した新入生の女子生徒は「小学校の頃より動きやすくなった」と感想。3年生の男子生徒は「これまでと雰囲気が違い、今どきな感じがしてかっこいい。着てみたい」と話した。