鹿児島県奄美群島の12市町村(13地区)で行われた2024年の成人を祝う式典について、本場奄美大島紬協同組合(黒田康則理事長)は1月22日までに、出席者の大島紬着用率をまとめた。群島全体は22・2%で前年を0・3ポイント上回り、22年(19・0%)から2年連続で増加した。奄美市笠利地区が81・6%で最も高く、次いで龍郷町が72・3%。例年通り主産地の奄美大島北部で紬着用率が高い結果となった。
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調査は13年から紬協組が各市町村に依頼し、まとめて公表している。着用率は同年以来、増減を繰り返しながら20%前後で推移。男物の産地として知られる奄美市笠利地区、「龍郷柄」「秋名バラ」発祥の地である龍郷町をはじめ奄美大島で高く、関連業者や技術者が少ない喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島で低い傾向が続いている。
24年の成人を祝う式典(「二十歳の集い」など)は2~4日に行われ、出席者総数は931人(前年比同)、うち紬着用者は207人(同3人増)だった。
紬着用率を市町村・地区別で高い順にみると▽奄美市笠利地区81・6%▽龍郷町72・3%▽大和村61・5%▽同市名瀬(住用含む)地区32・0%▽宇検村20・0%▽瀬戸内町9・4%▽伊仙町4・5%▽和泊町4・4%▽徳之島町4・3%▽天城町3・6%▽喜界町1・9%▽与論町1・7%-で、知名町は紬着用者がいなかった。
前年比微増の紬着用率22・2%という結果について、黒田理事長は「中高生対象の着付け体験を受けている世代。紬を着ようという姿勢は着実に浸透しているのではないか」と感想。紬協組の紬貸し出しが前期5件から今期9件に増えたことも踏まえ「業界として良い傾向。来年以降にも期待が持てる」と語った。
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