鹿児島県沖永良部島の和泊町立大城小学校(野口浩二校長)で、校庭にあるサタ(砂糖)小屋の屋根のふき替え作業が行われている。昔ながらのかやぶきを後世に残そうと、同町の根折高倉保存会(山下幸秀会長)を中心に多くの保護者、地域住民、同校職員らが関わり、技術継承を含めて取り組んでいる。
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同校や根折高倉保存会によると、サタ小屋は1987年にクルマンドウ(砂糖車)とともに完成以来、子どもたちの郷土学習に利用されている。屋根の全面的なふき替えは約10年に1回行っており、今回は2014年7月以来9年4カ月ぶり。
ふき替えに使うカヤは10月15日、保護者や地域住民、同校職員ら約60人で4トントラック5往復分刈り取った。11月10日から屋根を解体し、老朽化した骨組み部分の丸太も交換。20日までにほぼ作業を終えた。
父親の代から同サタ小屋のふき替えなど管理を担っている山下会長(72)は「今回は骨組みとなる丸太や竹を通常の1・5倍使い、丈夫にした。各地域でサタ小屋の屋根をトタンに変える動きもあるが、キビの搾り汁を炊く際、かやぶきの方が蒸気を吸収するので適している。若い世代に技術を継承しながらこのサタ小屋を残していけたら」と話した。
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