鹿児島県奄美市の住用小学校(山美奈子校長、児童14人)で10月6日、森林資源の循環利用についての学習会があった。県の職員らが森林の働きや林業の重要性、木材を使った製品の魅力などを解説。児童たちは間伐材を使って校内の植物の名前を記す樹名板作りに挑戦し、木のぬくもりに触れながら木工の楽しさや木の特性を学んだ。
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県大島支庁林務水産課の穂山浩平技術専門員は森林の働きについて▽自然環境を保全し生き物のすみかとなる▽洪水や土壌流出、潮害などを防ぐ▽木材やキノコなどの林産物を生産する▽二酸化炭素を吸収し酸素を供給する▽心の安らぎを与える―と説明。
加工しやすく、人に快適な温度や湿度を保つ木材の特性についても解説し、「森林は人や森の生き物たちが生きていくために大切な役割を担っている」と語った。
樹名板作りでは県木育インストラクターの惠原佑光さんが講師となり、木材の種類ごとの特徴や、加工方法を指導。児童たちはイヌマキとエゴノキの端材に紙やすりをかけ、事前に調べていた校内の樹木約20種類の名前を書き込んだ。仕上げに貝殻で飾り付け、それぞれに個性的な作品を完成させた。
ハリツルマサキの樹名板を作った4年生の女子児童(9)は「名前だけじゃなくて、花や実の絵も描いた。貝殻を重ねて飾ったのがお気に入り」と話していた。
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