鹿児島県奄美群島や沖縄諸島に分布する希少動植物の写真展「奄美・沖縄の希少な生き物」が、鹿児島市の県立博物館別館「宝山ホール4階」で開かれている。奄美市立奄美博物館の平城達哉学芸員(33)が撮影した写真50点が展示され、世界自然遺産登録が勧告された奄美、沖縄の多様性に富んだ豊かな自然環境をPRしている。20日まで。
展示されているのは国の特別天然記念物アマミノクロウサギや日本一美しいカエルともいわれるアマミイシカワガエル、徳之島だけに生息するオビトカゲモドキ、飛べない鳥として知られるヤンバルクイナ、「幻の花」とも称されるアマミセイシカなどの写真。
会場には外来種対策についてのパネルなども展示され、希少種保護への機運醸成や取り組みなども紹介している。
写真は平城学芸員が琉球大学在籍時から撮りためたもので、現在も休日を利用して動植物の撮影や観察に取り組んでいる。「奄美と沖縄の世界自然遺産登録がほぼ確実になった。より多くの人に写真展を通じて南の島々に興味を持ってほしい」と語った。
会場を訪れた鹿児島市在住の60代男性2人は「平城学芸員のような人の取り組みで希少種保護の意識が高まったことも、自然遺産登録勧告の原動力になったのではないか」「新型コロナウイルスが収束したらぜひ奄美を訪れ、希少種を自分の目で見てみたい」などと話していた。
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