奄美の風景には欠かせない植物「アダン」。昔は、暴風雨から集落を守るためにたくさん植えられていた「アダン」ですが、生活スタイルが変わるにつれて少なくなっていました。奄美らしい風景を取り戻す取り組みを取材しました。
(奄美自然学校 永江直志さん)「島には、アダン林がなくなって寂しいという話をお年寄りから聞く。それを取り戻す自然再生を国も取り組んでいるがいざアダンを植えようとしても苗がない。
種子から(アダンを)育てた経験がない。種子から(アダンを)育てたらどんな風に育つのか?苗もたくさん準備しておかないと、自然再生しよう、アダン林を取り戻そうとしても困る。今回環境省の事業でアダン林の再生の第一歩を実験という形でやってみよう。昔から不思議だった。アダンの実の赤いのではなくカラカラになったものから芽が出ている。こんなカラカラのところからよく根や芽がでてくるもんだと思っていた。
アダンを種子から植えたらどんな風に育つのかやってみよう。それを将来、こどもたちが大きくなった時にアダンのトンネルをくぐって浜に出るという風景を取り戻したい。」
「(防災のため)コンクリートの壁を作ろうとしているが、それが実は昔は良かれと思っていたけれど、コンクリートの壁は波や風を強く受け止めてはじいて、(波や風を)はじき返して集落の奥の塩害につながっている。そこで、(防災のため)アダンの林をもう一回復活させたい。その実験の第一歩を皆さんと一緒にやりたい」
「この一歩が、本当の島の自然を取り戻していく第一歩。これがうまくいくかはわからないけど楽しく取り組んでもらえれば」