朝夕の空気が日ごとに冷たくなり、鹿児島県奄美大島ではハゼノキなどの紅葉が美しい季節を迎えた。森の中では深まる秋を彩る花々がひっそりと咲き、豊かな自然の息吹を醸し出している。
リュウキュウスズカケはオオバコ科の多年草。沖縄島にも分布。開発などで多くの自生地が消失し、環境省のレッドリストで絶滅危惧1A類。淡い紫色を帯びた穂状の花が愛らしい。
糸状の長い花弁が流麗なリュウキュウサギソウは、トカラ列島から琉球諸島に分布するランの仲間。和名は「琉球鷺草」。絶滅危惧1B類。淡い緑色の花が美しく、林床を彩る。
ハシカンボクはノボタン科の常緑低木。種子島、屋久島、琉球諸島に分布。夏の終わりごろから秋にかけて野山を彩る。花は淡い紅色や紫色で、まれに白色もある。鹿児島県のレッドリストで準絶滅危惧種に分類されている。
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