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「まさっと!非常食フェスタ」 龍郷町=離島防災テーマに、トークショーも

「離島防災」をテーマに身近な「食」から防災を学ぶ「まさっと!非常食フェスタ」(同実行委員会主催)が5月5日、鹿児島県奄美大島龍郷町の「ビッグⅡ奄美店」駐車場に隣接する広場で始まった。災害発生時に必要不可欠な非常食や保存食の試食、販売ブースが設けられたほか、乾電池で点灯するLED(発光ダイオード)のランタン作り、災害時に活躍する消防や陸上自衛隊車両の試乗、防災トークショーなど多彩な催しがあり、訪れた住民らは楽しく防災への意識を高めた。イベントは5月6日午後3時まで。

非常食の紹介やトークショーなど、多彩な催しで防災への意識を高めた「非常食フェスタ」=5月5日、龍郷町

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鹿児島市出身で龍郷町在住のフリーアナウンサー轟木美来さん(25)らが企画。轟木さんは2019年7月に県本土を襲った豪雨災害で初めて避難生活を経験したことから「非常食のおいしさを伝え、防災学習のきっかけを作りたい」と、インターネットで出資を募る「クラウドファンディング」で島内外から支援を得て初開催した。

会場では常温で長期保存が可能な非常食や飲料水、ソテツのナリがゆなどが紹介され、子どもたちにも「おいしい」と好評。備蓄用飲料水で抽出したコーヒーを購入した白倉一枝さん(81)=龍郷町=は「コクがあっておいしい」と話した。

「防災トークショー」では、陸自奄美警備隊の田中裕二広報班長と赤徳小中学校の宮川健太教諭が、災害派遣の任務時に自衛隊員の食料となる「非常用糧食」の調理実演を行ったほか、災害発生時への心構えについて轟木さんも交えて意見を交わし、会場の人々に防災への備えを呼び掛けた。

イベントには奄美大島の高校生ボランティアも参加。アンケートへの協力を呼び掛けていた大島高校1年の梅山羽南さん(15)、大野日菜子さん(同)、栄真優さん(同)は「新型コロナウイルスの影響で地域の人と交流する機会が減ってしまった。こうした機会に、少しでも防災の意識を広められたら」と話した。

轟木さんは「多くの方の協力がありイベントが開催できた。防災の大切さをしっかりと伝えたい」と強調。今後は、離島がある国内の都道府県での開催も目指している。

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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