奄美大島北部、大島紬の発祥地とされる龍郷町に、泥染め体験や鶏飯作り体験もできる工房・お宿・ギャラリーがあります。
その名も「愛かな工房」、お宿の名前は「島泊 愛かな」。
泥染め体験は工房の裏の田んぼや川を流れる水など、奄美の自然環境をのびのびと使って伝統的な染物体験が可能。
お宿では、奄美らしい風景のひとつである大島紬の工房や煙突、奄美の植物などを眺められるウッドデッキでのんびりと時を過ごすことができます。
奄美大島に来たら必ず通る幹線道路・国道58号沿いに位置しているためアクセスもよく、奄美の工芸・グルメ・自然などの魅力をたっぷりと満喫できる空間ですよ。
愛かな工房の泥染め体験で奄美の伝統を体感!
奄美大島の代表的な伝統工芸品である「大島紬」。
シャリンバイ(テーチ木)という木から作る染料と、奄美の鉄分が豊富な泥で染め上げた絹糸を使って織りあげたこの着物は、今でも新成人が成人式で着用したり、母から娘へ受け継がれたりと、奄美の伝統を現代に繋いでいます。
そんな大島紬の染色技法である「泥染め」は、奄美大島観光でも人気の体験プログラムのひとつ。
「愛かな工房」は、40年以上大島紬の泥染め工房として稼働し、30年ほど前から泥染め体験ができる場所として営業している老舗の工房です。
泥染め体験のレクチャーをしてくれるのは、伝統工芸士の前田博仁さんと、奥様の則美(のりみ)さん。
染める工程の途中で水洗いの場として奄美の海や川を利用するなど、自然環境を活かした泥染め体験ができます。
体験では、Tシャツやのれんなど、日常のシーンでも使いこなせるセンスの良い染め物を一緒に作ってくださいます。
則美さんは、自身が製作した商品を東京や大阪の大手百貨店でも販売していたそうです。
そして、県のコンクールで優秀賞に選ばれたのをきっかけに、友人などから泥染めを教えてほしいと言われるようになり、泥染め体験を始めたとのこと。
染める材料は工房でTシャツやトートバッグなどの素材を購入することもできますし、持ち込みも可能。
島の自然やのんびりとした空気感に触れながら、あなただけの一点物の作品を持って帰ってくださいね。
島泊 愛かなでゆったり宿泊や鶏飯作り体験を
愛かな工房と同じ敷地に、2019年4月、宿泊ができる「島泊 愛かな」がオープンしました。
大きな吹き抜けで天井が高く広々とした2階建ての建物は、1階が共同スペース、2階が和室1室、洋室2室の宿泊スペースとなっています。
広いお庭に面したウッドデッキでは、バーベキューも可能!
キッチンでは、予約すれば奄美の伝統料理「鶏飯(けいはん)」作り体験もでき、奄美の暮らしをたっぷりと満喫することができます。
則美さんは「夏にはウッドデッキから花火大会の打ち上げ花火も見られるんです。みんなでわいわい集まって、楽しめる場所ですよ」とうれしそうに話してくださいました。
晴れた日には朝日や夕日、満天の星空も見ることができ、自然の中に身を置く心地よさを感じられますよ。
ギャラリーで大島紬や泥染めグッズもチェック!
島泊 愛かなの隣には、大島紬の反物や小物、泥染めで染色した製品を取り扱うギャラリーも併設されています。
たくさんの大島紬に目移りしてしまいますが、売れ筋の商品は、シルク100%の素材を泥染めやテーチ木染めで染色したストール。
則美さんがストールの巻き方やお手入れの方法なども丁寧に教えてくださいます。
奄美の自然と伝統をたっぷり楽しめる、お店とお宿。
ここでは、則美さんのあたたかい人柄やのんびりとした島の空気に、じんわりと心が溶けていき、癒される心地がします。
気軽に足を運べる雰囲気がすてきな「愛かな工房」「島泊 愛かな」で、伝統工芸やグルメを体験したり大島紬や泥染めの製品を見にいってみてはいかがでしょうか。
■愛かな工房・島泊 愛かな
住所:鹿児島県大島郡龍郷町瀬留字森足原1116
営業時間:9:00~17:00
定休日:不定休
電話:0997-62-3179
メール:shimahaku311@outlook.jp
HP:www.aikanakobo.com
■体験メニュー
泥染め体験 3,000円(2時間)
Tシャツやストールなど2枚まで持ち込み可能
染めるものが1枚増えるごとに500円プラスとなります
鶏飯作り体験 2,000円(要予約、2名から)
鶏飯作り体験+「はったいこ餅」のお土産付き 3,000円
その他、着付け、機織り、五右衛門風呂などの体験も可能
お電話やメールにて直接お問い合わせください
■宿泊料金
一泊 6,000円 /1名
一棟貸し 25,000円〜(2名から)
1名増えるごとに3,000円プラス、10名まで利用可能
料金はすべて税込みです