鹿児島県喜界島の複数の集落で15日、「ウヤンコー(高祖祭)」があった。住民や出身者らが果物やお酒など供え物を手に墓参りし、先祖を敬った。
湾集落の墓地には、午後1時前から家族連れなどが足を運んだ。線香を手に親類の墓を回ってあいさつし、世間話や故人の思い出などを話す場面もみられた。
親族と墓参した地元の時岡久和さん(64)は「ウヤンコーは集落行事の中でも一番思い入れのある祭り。親交の場でもあり、シマへの思いを新たにできる貴重な一日だった」と話した。
ウヤンコーは先祖祭りの一つ。旧暦9月の最初の壬戌(みずのえいぬ)の日、主に島の西側の集落で行われ、集落によって墓参りの時間は異なる。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、帰省客は少なめ。感染症対策でマスク着用を呼び掛け、墓参りの時間は指定しない集落もあった。
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