鹿児島県沖永良部島の2020年産テッポウユリの球根取引が20日、始まった。今年の生産量は207万5000球(前年実績259万6670球)を見込む。前年より高価格帯のL(球周22~27センチ)やM(同19~22センチ)サイズなどの生産量が多く見込めるとして、取引額は1億円(前年実績9168万5千円)を目指す。期間は7月10日までの21日間を予定。島内各地のほ場や作業場では、生産者が掘り取りや選別に汗を流している。
沖永良部島のユリ栽培の歴史や資料をまとめた「えらぶユリ栽培百周年記念誌」(同編纂委員会発行、1999年)によると、同島のテッポウユリ栽培は1899(明治32)年に始まった。1970年代、生産量は5600万球に達したが、円高などの影響で国外輸出が減り、生産量と販売額は減少傾向が続く。
沖永良部花き専門農協によると、今年の生産者は54戸で、作付面積は1305アール。町別は▽和泊町 30戸、729アール▽知名町 24戸、576アール。
20日、和泊町和の作業場で球根を選別していた生産者の和田尚之さん(60)は「今年は天候に恵まれ、6月上旬から収穫ができた。品質はいい。サイズもちょうどいい。いい傾向だ」と話していた。
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