私は宇検村に行く機会があったら、「うけん市場」に寄ってスイーツを買って外のテーブルで食べることと、旬の果物や野菜を買うことを楽しみにしています。
人によってはそれが焼内湾で獲れた魚介類だったり、宇検村産の卵だったり、かわいい小物だったりするかもしれません。
うけん市場は、そんな「立ち寄るのが楽しみな場所」なのです。
宇検村の人が自慢の一品を持ち寄るところ
宇検村は、奄美大島南部に位置する人口約1800人の村です。穏やかな焼内湾を囲むように山がそびえ、海岸に沿って集落が点在しています。その湾の一番奥、湯湾岳の麓に位置する湯湾集落に、うけん市場はあります。
うけん市場には、高齢者などが自家栽培する農作物や、趣味で作る加工品、雑貨などが並んでいます。価格は持ち込んだ生産者が決め、ほとんどの商品に生産者の名前が書かれています。
「自分が作ったものが売れて、お金になることに感動する人もいます。高齢者の方は経験豊富なので綺麗で美味しい野菜を作ってくれるんですよ」と店員の貞元さん。
オープン当初はたった7人しかいなかった生産者の会員は、10年間で360人にまで増えたそうです。
スイーツが盛り上げる売り場
最近、うけん市場で人気があるのがスイーツ。プリンやシフォンケーキ、チーズケーキ、スコーン、クレープ、アイスなど色々な種類の手作りお菓子が売り場に並んでいます。
作っているのは養鶏場やカフェを営む方、農家さんなど様々。味も評判がよく、SNSを見て島内各地から買いに来たという人も多いとか。
スイーツを目的に来店してくれた方が、ついでに野菜や雑貨を買っていってくれるので、店全体の売り上げも伸びているのだそうです。
新しい観光拠点を目指して
うけん市場は今年で10周年を迎えました。
今年度、現店舗の道を挟んだ反対側に新しい観光拠点施設が建設され、その中にうけん市場も移設される予定です。今よりも売り場が広くなり、カフェスペースもできるとか。今からとっても楽しみですね!
宇検村役場の宝村さんは「うけん市場は、多様な個性が混じり合える場所。今後はテイクアウトやSNS発信を強化していきたいです。まだまだうけん市場は伸びしろがあると思うので、目標を掲げてみんなで向かっていけるような体制を作りたいと思っています」と話してくれました。
うけん市場には、子どもからお年寄りまで様々な人が訪れます。ここには宇検村の生産者さんが丁寧に作った美味しいもの、素敵なものが売っていると知っているからだと思います。皆さんも、ドライブの途中にぜひお立ち寄りくださいね。
うけん市場
〒894-3301 鹿児島県大島郡宇検村湯湾2926-4
営業 10:00~18:00
電話 0997-67-2919
運営 宇検村観光物産協会 0997-67-2071