鹿児島県奄美群島の日本復帰70周年を祝う記念式典が11月11日、奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美文化センター)であった。群島内外から約1000人が出席。先人たちが無血・非暴力で成し遂げた復帰運動の歴史と思いを受け継ぎ、郷土奄美のさらなる振興へ決意を新たにした。
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式典は奄美12市町村で構成する復帰70周年記念事業実行委(実行委員長・安田壮平奄美市長)が主催。復帰運動の歴史を後世に引き継ぐとともに、奄美の自立的発展に向けた群島民の機運醸成を目的に開いた。
式辞で安田実行委員長は「70年の節目を機に、私たちは日本復帰を果たされた先人たちの思いをしっかりと受け止め、次世代に語り継ぐとともに、復帰運動を成し遂げた行動力、団結力、結いの精神、負けるもんかというスットゴレ精神などに改めて学ぶことで、奄美群島の新しい時代を築いていく力としたい」と述べた。
斉藤鉄夫国交相は「日本復帰に向けて諦めず、粘り強く活動された島民の皆さんの努力に心から敬意を表する」と祝辞。2023年度末に期限切れを迎える奄美群島振興開発特別措置法の延長と内容の拡充にも意欲を示した。
朝日健太郎環境政務官、森山裕衆院議員、塩田康一知事、松里保廣県議会議長も祝辞を述べた。
式典後のアトラクションでは、各島の語り部たちが戦争や復帰運動について語る約12分間の動画が流れ、語り部から当時の様子を聞き取りした各島の中高校生6人が登壇し、意見発表した。
式典の前後には、元ちとせんさんら奄美出身・在住アーティストと、地元の子どもたちが歌や踊りなどのパフォーマンスを披露した。最後は六調で会場全体が一体となり、にぎやかに締めくくった。
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