奄美大島の龍郷町長雲峠にある「奄美自然観察の森」でヒカンザクラがほころび始め、町は1月25日、開花を宣言した。昨年より14日遅く、記録が残る2012年以降で最も遅い。標準木のほかに開花が進んだ木も多く、花の匂いに誘われたメジロが飛び交っている。
ヒカンザクラは同町の町木。名所として知られる観察の森には約260本、接続する基幹農道や本茶峠の旧国道を合わせると約1000本が植えられている。開花を宣言した則敏光副町長は「自然保護と観光利用を両立し地域振興を推進する1年になれば」と語った。
観察の森担当者によると、今季は花芽の成長を促す気温低下が例年より遅かったことなどが影響し、標準木をはじめ観察の森周辺一帯で開花が遅れたとみられる。25日現在、森周辺のヒカンザクラはおおむね五分咲き。2月中旬にかけて見頃を迎えるという。
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