環境省は6月8日、鹿児島県奄美市住用町に整備している「奄美大島世界遺産センター」を7月26日に開館すると発表した。奄美・沖縄の世界自然遺産登録から1年の節目に合わせた。当日は記念式典と地元関係者向けのお披露目会があり、午後3時ごろから一般利用を開始する。
遺産センターは、世界自然遺産に関する情報発信と環境保全の普及啓発を行う拠点施設。「黒潮の森マングローブパーク」に併設し、木造平屋建ての本館など延べ床面積は約610平方メートル。総事業費は約7億5千万円。2021年8月に着工し、建物は今年3月に完成。現在展示工事を進めている。
展示室は奄美大島の森を再現したジオラマに希少な動植物の模型や剥製を設置。壁一面に季節によって移り変わるシイの森や雲霧林、渓流の風景と息づく生き物の映像を自然の音声とともに映し出す。フィールドを歩いているように、世界遺産の森を疑似体験できる施設となっている。
開館初日は午前10時から行政関係者らの記念式典と、午後1時半から地元関係者向けのお披露目会があり、記念講演などを予定している。島内5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会の記念イベントもある。
環境省奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長は「観光客はもちろん、島の方々にも島の自然の素晴らしさを知ってもらいたい。地元の人に愛され、何度も利用してもらえる施設にしていきたい」と話した。
新型コロナウイルスの感染状況によって開館は延期する場合がある。
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