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奄美大島いきものがたり

恐るべき飛翔力 ハヤブサ

先日、家族で野鳥を探しているときに知り合いがいた。知人はフィールドスコープでハヤブサを観察していた。3歳の息子にとっては「ハヤブサ=新幹線」。今、話題になっているハヤブサが「鳥」だと認識するには時間がかかっていた。

スピードが特徴のハヤブサ

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島では少数のハヤブサが越冬する。全長50㌢ほどになる猛禽類(もうきんるい)の仲間だ。上空を水平に飛ぶときのスピードは時速70~90㌔。獲物を捕らえるために急降下する際のスピードには、389㌔という記録もあるそうだ。

海岸にはたくさんの渡り鳥が渡来する。カモやシギ、チドリが中心で、ハヤブサの獲物でもある。これらの鳥が一斉に飛び立ったり、干潮のリーフに全く姿がなかったりするときは、ハヤブサの存在を疑う。周囲を見渡すと、実際に姿を確認できることもあれば、襲われた鳥の羽毛があちらこちらに散らばっていることもある。

少し前に至近距離でハヤブサを確認した。すぐに飛翔したため、、ファインダー越しには姿を追いきれずに撮影を諦めた。目視で発見したときにはすでに100㍍以上先にいた。さすが、「スピードスター」。ハヤブサの飛翔力、恐るべし。

こんなところに固有種 オニキランソウ

私は2016年に右腕をケガして、愛用の望遠レンズを持てない時期があった。左腕だけでも使いこなせるデジカメをもって植物を観察・撮影してみようと思ったのが、〝植物沼〟にハマったきっかけである。

集落近くにも群落を形成するオニキランソウ

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植物素人の私が、最初の頃に観察したのはシソ科のオニキランソウ。集落内の道路脇に大きな群落を形成していて、花は満開だった。同行者から奄美群島の固有種であることを聞き、「こんなところに地域特有の植物が生えるのか」と驚いた記憶がある。

初めは仲間から教えてもらった場所を探しに行っていたのだが、次第に自分でも新規の生育地を開拓するようになった。あっちにもこっちにもオニキランソウがあることに気づいた。

最近はなかなか植物散策に出かけられていないが、「あ!ここにもこの植物があったのか」という感覚を久しぶりに味わいたくなった。毎年、オニキランソウの花を見るたびに、植物にも興味を持ち始めた頃を思い出す。
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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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