地域住民を対象にした植物モニタリング調査の学習・体験会が11月12、18、19日に、鹿児島県奄美大島の3カ所で開かれた。鹿児島大学鹿児島環境学研究会が主催。受講者らは調査ルートを散策しながら植物を観察し、スマートフォンなどで撮影し、位置を記録する調査を体験した。
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奄美大島や徳之島の世界自然遺産登録に当たっては、地域住民のモニタリングへの理解と参画が、重要な課題の一つとして位置づけられている。
同研究会によると、希少種などの在来種だけでなく、外来種のモニタリングも、計画的な駆除や、駆除効果の検証などのために重要。行政や大学など一部の公的機関だけで行うのは難しく、地域住民の主体的な協力が不可欠という。
学習・体験会は住民参加型のモニタリング調査体制構築が目的。12日に龍郷町秋名、18日に大和村のフォレストポリス、19日に瀬戸内町蘇刈であった。
フォレストポリスには主催者側を含め約20人が参加。講習会では事前に決めた一定のルートに沿って歩き、そのルート上の植物を記録するモニタリングの手法(ラインセンサス法)や、調査報告の方法を学んだ。
講習会後、参加者は専門家の案内でフォレストポリスを散策し、植物観察を楽しみながらモニタリング調査を体験した。
同研究会の奥山正樹特任教授は「地元の自然に関心を持ってもらい、その変化に気付いてもらう。今回の学習、体験がそのきっかけになれば」と期待した。
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