鹿児島県奄美群島各地の小学校などで10月1日、運動会が開かれた。児童たちはかけっこや綱引きに力いっぱい挑戦し、応援合戦や表現演目で練習の成果を披露し「スポーツの秋」を満喫。晴れ渡った空の下、躍動する子どもたちの元気な声が各地に響き渡った。
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奄美市笠利町の笠利小学校(上村江里香校長、児童53人)では校区合同秋季大運動会が同校グラウンドであり、4年ぶりに校区内6集落の地域住民や中学生らも来場。「みんな笑顔で力を合わせてがんばろう」をスローガンに、短距離走や年齢別集落対抗リレーなど27種目が行われた。
観客らが特に注目したのは、児童全員による同校伝統の演目「八月踊り」。児童たちは総合的な学習の時間や朝会の時間を活用し、一学期から練習を重ねてきた。上級生が打ち鳴らすチヂン(太鼓)に続き、少し緊張した様子で下級生たちも校庭に入場。全員で輪をつくり、大きな声で島唄を歌い始めると次第に笑顔が広がり、両手を大きく上げながら堂々と踊りを披露した。
曲の終わりには、6年生が「私はこの奄美大島が大好きです。ここで育ったことが誇りです。これからも先輩方への感謝の気持ちを忘れず、この踊りを継承していきたい」と口上。会場の保護者や地域住民からは大きな拍手が送られた。
八月踊りを指導したのは「大笠利わらぶぇ島唄クラブ」の森重瑞希さん(44)と肥後智子さん(45)。森重さんは「声もしっかり出ており、子どもたちも生き生き踊っていてうれしそうだった。先生たちの協力もあり、地域の伝統を授業に取り入れることができてよかった」と笑顔で話した。
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