自然

ミステリーサークルで愛育む 大島海峡=アマミホシゾラフグが産卵

鹿児島県・奄美大島南部の大島海峡で11、12の両日、アマミホシゾラフグが産卵しているのを奄美海洋生物研究会の興克樹会長が確認し、撮影した。小型のフグの仲間。雄が海底につくった「ミステリーサークル」とも呼ばれる直径約2メートルの幾何学模様の産卵床で、仲むつまじく愛を育んでいる。

南海日日新聞〔写真〕産卵するアマミホシゾラフグの雌(右)と寄り添う雄=12日午前9時ごろ、大島海峡(興克樹さん撮影)

両日とも午前9時ごろ、瀬戸内町清水沖の水深27メートル付近で、雄が産卵床を整えながら雌を待つ様子や、寄り添って放卵、放精する姿を捉えた。産卵中に、雄が体を固定するために雌の頬をかむ様子も見られた。周辺の9カ所で産卵床と産卵の痕跡が確認されたという。

南海日日新聞〔写真〕「ミステリーサークル」とも呼ばれる産卵床=11日午前8時半ごろ、鹿児島県奄美大島の大島海峡(興克樹さん撮影)

興会長は「一時期見られなくなって心配したが、今年はゴールデンウイークごろからよく見られ、多くのダイバーを楽しませている。みんなで見守っていきたい」と話した。

アマミホシゾラフグは体長約15センチ。奄美大島と沖縄島の周辺海域に生息し、産卵床が見られるのは奄美大島だけ。瀬戸内町で見つかり、14年にシッポウフグ属の新種と確認された。背中の斑点が奄美の星空のように見えることが名前の由来。繁殖は6月ごろにかけてピークを迎え、7月ごろまで続く。

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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