【特集】世界自然遺産登録

「ディ!スカッション」 シマの宝を守り、語り、つなごう!

7月26日の世界自然遺産登録の審議が行われた当日、私たちあまみエフエムでも特別番組を設けて、特設会場から審議の様子を配信にを見ながら、みんなで見守る形で特別番組をお届けしました。

発表当日、奄美市役所と、ロードハウスアシビの特設会場、また、県外にいる関係者の方々とZ00Mで結び、世界自然遺産登録の瞬間をみんなで喜びあいました。

そして、これからが本当のスタートということで、これからシマの大切なものをどのように守り、後世につないでいくかを語り合う「ディ!スカッション」を行いました。

(大和村国直集落 NPO法人TAMASU 中村修代表)「集落の中では、観光で地域を盛り上げようという中で、観光と集落を両立しなくてはいけない。集落独自でローカルルールを作った。お客様はウェルカムだけど、お客様にも守っていただくルールはあるし、地元の人も守らないといけないルールがある。そうすることによって、地元の生活を守りながら観光と両立をしたい。今、考えていくべきことがきょうから始まった。」

(奄美大島観光協会 越間得晴会長)「自然を守るのもそうなんですけど、自然とともに暮らしてきた我々の文化がある。大島紬や島唄など、いろんなものがある中で、どうやって生きていくか?を観光の素材として提供したい。(そうした文化に)興味をもって来るゲストは、自然や文化に対する造詣が深かったり、(興味を持ってくるゲストに)自然や文化を提供できる受け皿を育てていく。そのために大事なのは、教育だと思っている。」

(唄者 前山真吾さん)「歯をくいしばって、自分たちの奄美の人間としてのアイデンティティを守ってきた中には、島唄が唯一の慰めであったり、自分たちを励ましたり、時としては唄の掛け合いでからかったり、恋の思いを伝えたり、唯一のコミュニケーション技法。スタート地点に立った世界自然遺産登録は、思いに目覚めるきっかではないか?そのきっかけ作りのためには、教育が重要になると思う」

(エコツアーガイド 水間忠秀さん)「自分がガイドを初めた頃の一番大きな間違いは、奄美だけはとか、ここにしかない動植物など。でも、ここだけで生まれたわけではなく長い歴史と自然の流れの中で、(自然と文化は)混ざり合ってできてきた。自然・歴史・文化もひっくるめて、どう違ってどう一緒か?どう関係しているのか?がわかれば、お互い価値が高くなるし、ゲストの交流もできるきっかけになる。」

(大島高校3年 要田ののかさん)「例えば地域の繋がりや伝統文化は、私たちが受け継いでいかないといけなくて、地域のつながりも地域や集落の行事の練習をする中で培っていくものだと思うので、そういうことをたくさんしていってほしいと思う」

(大和村国直集落 NPO法人TAMASU 中村修代表)「島を変えたポイントはふたつあって、ひとつはLCC(格安航空会社の)運航。2つ目は、島の人たちが島を誇りに思う文化が生まれてきたこと。それは、麓さんが初めた音楽イベント『夜ネヤ島ンチュ リスペクチュ』。このふたつが、経済的効果や、島を誇りに思う精神的な効果も、今回の世界自然遺産登録がきっかけで、同じような効果がまた起こりえるんじゃないかと思う。」

(あまみエフエム 麓賢吾代表)「自分も、学生時代には島のことには興味がなく、中央の音楽や洋楽にかぶれて、内地に夢と可能性を追いかけて行った。それでも『埋まらない感覚』があって島に帰ってきた。『夜ネヤ島ンチュ リスペクチュ』は、かつて地方・離島というコンプレックスを持っていたところに、ちゃんと(島の宝を)リスペクトしようよという課題がありながら(音楽イベントを)開催をしてきて、主観ですが節目が米軍統治下の8年があって、日本に島が復帰して2002年に元ちとせさんで全国に伝わって、今回の2021年で(奄美は)世界に知れ渡るんだなと思ったときに、(これまでは)気持ちの話だったが、今度はみんなで知恵や術を習得する。ちゃんと思いを語って、(外からは)術を習得する、そんなチームワークができたらいいなと思う。」

(なぜまち商店街で文房具店を営む 泉昌江さん)「遺産ってなんだろうと思った。若い高校生だってみんな年をとる。でも島はこの後、50年、100年、1000年も残っていくかもしれないと思ったときに、奄美大島を『島の人生』と考えた時、まっすぐで正しくて実り豊かな奄美大島だと言いたい。相続税もかからない、いい遺産。そうやってみんなで、仲良く残していけたらいいと心の底からきょう、そう思った。」

(大島高校3年 要田ののかさん)「最後に、島が大好きだ!!!!」

(みんなで)「島が大好きだ!!!」

私たちはこうやって実は、生まれた島の足元にそういった魅力があったんだなと、若い世代の皆さんの反応を見ながら、自分たちがもしティーンネイジャーのときだったら、どうだったんだろうなと思いながら、また新たなスタート地点として、いま島にいるみんなや出身者の方、ファンの方や県外から来てくださる方みんなで、この島の自然や文化を守っていくために話し合って、仲良くしながら守っていきたいなと決意を新たにしました。

今回の「ディ!スカッション」は3時間にわたる生放送で、その模様はYouTubeでもご覧いただけます。
ご紹介しきれていない貴重なお話もまだまだあります。動画の方もぜひご覧ください。

ディ!ウェイヴあまみエフエム

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