トロピカルで美味しい夏のフルーツ、マンゴー。マンゴーに関連する商品が増え、最近は日本でもとても人気のあるフルーツです。
主要な生産国は、インド、メキシコ、フィリピンなどで、海外からの輸入が多いですが、現在では、日本国内でも盛んに生産されるようになりました。
生産量第1位は沖縄県で、国産マンゴーの約半分の量を生産しています。2位は宮崎県で、産地としては比較的新しいですが、国産マンゴーの30%以上を生産し、その知名度は群を抜いて有名になりつつあります。
3位は鹿児島県ですが、亜熱帯気候の奄美地域では多くのマンゴーが生産されています。
国産のマンゴーは濃厚な甘みがあり、新鮮で旬な美味しさが味わえることから人気が高まっています。産地ごとにブランド化されたプレミアムマンゴーもあり、年々価格もあがってきています。
こんなにたくさんある!マンゴーの品種と特徴
一口にマンゴーといってもその品種は様々。インドやアメリカでは数百種以上の品種があるようですが、その一部をご紹介します。
- アップルマンゴー(アーウィン種)
アップルマンゴーと呼ばれるものにはいくつか品種がありますが、果皮がりんごのように赤みを帯びるものがアーウィン種です。卵型のかわいらしい見た目と強い香りが特徴で、甘みと酸味のバランスがとれたマンゴーです。
日本でプレミアムブランドとして販売しているほとんどがこれにあたります。国産のアーウィン種は「完熟マンゴー」という名前で流通しています。 - アップルマンゴー(ヘイデン種)
アーウィン種の親にあたる品種で、元祖アップルマンゴーと言えます。濃厚な味わいでマンゴー特有の匂いが強いため、日本では好みが分かれますが、糖度が高く、レモンに似た柑橘系の風味があるのが特徴です。 - アップルマンゴー(ケント種)
酸味が少ないため甘みを感じやすい品種で、繊維質が少なくなめらかな舌触りが特徴です。メキシコから多く輸入されていて、メキシコマンゴーとも呼ばれます。 - キーツマンゴー(キーツ種)
普通のマンゴーよりサイズが大きく、完熟しても皮が赤くならずに緑色のままなのが特徴です。アメリカの南フロリダ原産で、日本では沖縄県で栽培されています。
注目を集めている奄美のマンゴー
奄美群島で有名なフルーツと言えば、冬に収穫されるたんかんや、初夏が旬のパッションフルーツがあげられます。亜熱帯気候である奄美群島では以前からマンゴーを栽培していましたが、ふるさと納税などによる認知もあり、ここ数年奄美マンゴーは注目を集めています。
奄美群島で栽培されている奄美マンゴーはアップルマンゴー(アーウィン種)です。ハウス栽培で作られますが、暖かい気候により自然に近い無加温、もしくは小加温で育てられます。
奄美マンゴーの人気の秘密は高い糖度で、なかには「20度超え」のものも多いといいます。糖度が高くなる理由としては、無加温により熟すまで時間がかかり、長い時間を樹上で過ごすため糖度が高くなるのではないか、などと言われています。
奄美では、樹上完熟を徹底している農家さんが多く、完熟して地面に落ちてしまわないように果実と樹をひもで結んで吊るしたり、ネットをかけたりと手間をかけて育てています。
外国産のマンゴーと違い、国産のマンゴーは完熟してから収穫するため、出荷の時期が限定されます。どうしても収穫量が限られてしまうので、外国産と比べると国産マンゴーは高額となってしまうのです。
奄美群島でのマンゴーの収穫時期は 7月後半~8月ですが、この時期は台風のシーズンでもあります。台風が接近すると、強風で倒れないようにハウスのビニールを開け放ちますが、ハウスの中を強風がゴウゴウと通り抜けるため、せっかく実った果実が犠牲になってしまいます。
奄美のマンゴー農家にとって、この時期は収穫間近の楽しみが近づくと同時に、もっとも気を張る時期なのです。
マンゴーを無駄なくキレイに食べるには?
美味しいマンゴーですが、どうやって食べたらいいの?お店みたいにきれいに賽の目に切るのはどうしたらいい?と疑問に思う方も多いと思います。
果肉が柔らく、真ん中に平たくて大きめの種があるため、切ってるうちにぐちゃぐちゃになりがちですが、キレイな切り方「フラワーカット」をご紹介します。
1.マンゴーを3つに切るする
冷やしたマンゴーを縦にし、真ん中にある平たい種を含めて、種に沿って3つになるように切ります。
2.切ったうちの外側の2つをさいの目に切る
3枚にスライスしたうちの外側の2つをさいの目に切ります。種を含む部分は種を避けて周りの果肉を切り取ります。(種の周りは削ぎ落して切る形となります)
3.さいの目に切ったマンゴーを開く
さいの目に切った外側のマンゴーを花のように広げてお皿に盛り付けます。
花のように見えるので、フラワーカットと呼ばれています。
フォークで刺して皮から外して食べます。
これなら手も汚れませんし、果肉を無駄にせずに食べることができます。
マンゴーを食べる時にはぜひ試してみてくださいね。
夏限定の奄美マンゴーかき氷!
そのまま食べても美味しい奄美マンゴーですが、夏ならでは美味しい食べ方ができるお店があります。奄美の龍郷町にある農園では、自分たちで栽培したマンゴーをかき氷として提供しています。
ふわふわのかき氷の上に、キレイなオレンジのシロップをかけ、その上にマンゴーがごろっとのっています。こちらの農園ではマンゴーの販売も行っているので、マンゴーの味はお墨付き!地元の人には有名なお店で、暑い日には多く人で賑わっています。
他のフレーバーのかき氷も販売していますが、午前中にはマンゴーかき氷だけ売り切れてしまう事もしばしば。
今回は奄美マンゴーの魅力をお届けしました。もう8月も中旬となり、マンゴー販売も終盤を迎えていますが、機会があればぜひ奄美マンゴーを召し上がってみてくださいね。