環境省はこのほど、自然環境や人との関わりなど幅広い視点から鹿児島県の奄美群島についてまとめた地図集「奄美群島国立公園自然環境アトラス2023」をウェブ上で公開した。担当者は「奄美群島の自然や文化のことを地図から眺めて考える、全国的にも珍しい取り組み。学術的な学びの面白さを感じてほしい」と活用を呼び掛けている。
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アトラスとは、複数の地図を一定の方針で編集した地図帳のこと。奄美群島自然環境アトラスでは「自然環境」「土地利用」「生きもの・保全」「環境文化」の四つのテーマ別に計24の地図を編集。各島の地質学的な違いや、1976年と2014年の土地利用の比較、国の特別天然記念物アマミノクロウサギの生息範囲と事故多発地域、妖怪「ケンムン」の目撃例など、多彩な切り口で奄美群島を俯瞰(ふかん)した。
アトラスは群島内の小・中・高校と図書室・図書館、奄美市名瀬のAiAiひろばと市立奄美博物館、同市住用町の世界遺産センターと三太郎の里、龍郷町のりゅうがく館で手に取って読むことができる。また、環境省のホームページでも内容を公開している。
環境省奄美群島国立公園管理事務所の山根篤大国立公園保護管理企画官は「読み物としても面白く、それぞれの地図を見比べると新しい発見があるかも。大人から子どもまでたくさんの人に見てもらいたい」と話した。
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