台風10号の強風で倒れた、鹿児島県沖永良部島の小学校のガジュマルの木、半世紀以上も子供たちを見守り続けた木を元通りにしようと12日、住民らが復旧作業を行いました。
樹齢およそ60年といわれる、和泊町の和泊小学校のガジュマルの大木。児童からは「なかよしガジュマル」の愛称で、親しまれてきたシンボルツリーです。それが、台風10号の強風で根元から倒れてしまいました。
幾多の台風にも耐えてきた学校のシンボルを復活させたいと12日、沖永良部の島人たちが立ち上がりました。
チェンソーで枝をはらい、ショベルカーで根元のまわりを掘り起こす。消防車も出動しガジュマルの根元へ水をかけます。PTAに消防団、建設会社などおよそ30人のボランティアが復旧作業にあたりました。
(ボランティアの建設会社 福山大洋社長)「ガジュマルが2本つながっているので意外と重たくて、ちょっと苦労してますけど、なんとかまた復活して、なかよしガジュマルが、元にもどればいいなと思っています」
なかよしガジュマルは、2本のガジュマルが手をつなぐように絡みあっています。もう一本のガジュマルを傷つけないようゆっくりと重機4台で、倒れたガジュマルの木を起こしていきます。
そして仕上げに、枝に支柱を何本もたてなかよしガジュマルを支えます。
(和泊小 福元哲勇校長)「うれしい。感謝感謝の気持ち」
(PTA会長 大福和寛さん)「今学校に通ってる子どもたちにも、思い出に残るようなできごとになればと思います。これからも長く見守ってくれるガジュマルであってほしい」
およそ9時間かけ立ち直った和泊小の「なかよしガジュマル」。根付くまでしばらくの間、子どもたちとの遊びはおあずけだそうですが、これからも子どもたちを見守り続けます。