春らんまん、奄美の森
鹿児島県奄美大島の森で春を彩る花が見頃を迎えている。陽気に誘われて花々が咲き誇り、豊かな自然の息吹を醸し出している。
アマミセイシカは「幻の花」ともいわれる奄美大島の固有種。ツツジ科の常緑小高木。漢字で「奄美聖紫花」と書く。清らかな白い花が美しい。盗掘や森林開発などで激減し、環境省のレッドリストで絶滅危惧1A類に位置付けられている。
ケラマツツジは南西諸島の固有種で奄美大島が北限。和名は沖縄・慶良間諸島に由来する。山地の渓流沿いなどに自生し、鮮やかな赤花が水面に映える。同省のレッドリストで絶滅危惧2類。
アマシバはハイノキ科の常緑低木。奄美大島が北限。若葉をかむと甘味があるのが和名の由来。純白の小さな花を無数につけ、新緑の森を春の淡雪のように彩っている。
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