自然

命つなぐ大移動 徳之島金見崎海岸=繁殖期迎えたオカヤドカリ、大潮に大群期待

鹿児島県徳之島で国の天然記念物オカヤドカリが繁殖期を迎えた。徳之島町の金見崎海岸では、深夜から早朝にかけて無数のオカヤドカリが波打ち際に集まり、幼生を海に放つ姿が観察できる。同海岸では梅雨明けごろから7月終わりごろまで続き、特に新月の大潮の夜は大群が期待できるという。

オカヤドカリは南西諸島などに分布。国内に生息する7種のうち、金見崎では5種が確認されている。成体は陸生だが、ふ化後は海中で成長する。親はゾエアと呼ばれる幼生を海に放つために海岸へ移動する。

6日夜に同海岸を訪れると波音のほかに「カチッ」と小石を落とすような音があちこちで聞こえた。ヤドカリたちが岩場を乗り越えようとして転がり落ちる音。小さな体でひたすらに海を目指す姿が生命の偉大さを感じさせた。

金見集落の魅力を発信している一般社団法人「金見あまちゃんクラブ」の元田浩三代表は「昔から集落ではヤドカリの移動が始まると梅雨明けと伝えられているが、今年は梅雨明け後2日たった6月25日から移動が確認できた」と話し、ヤドカリたちの繁殖の邪魔をしないように優しく観察してほしい」と補足した。

6月27日の早朝に確認されたオカヤドカリの群れ(提供写真)

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1946年(昭和21年)11月1日に奄美大島で創刊された奄美群島を主要な発行エリアとする新聞。群島民挙げて参加した日本復帰運動をリードし、これまでにシマの文化向上・発展のための情報を伝えてきた。
現在も奄美群島の喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島を発行対象とし、その地域のニュース・生活情報を提供。現在、奄美出身者向けに奄美のニュース(本紙掲載)を月1回コンパクトにまとめた情報紙、「月刊・奄美」も 発行している。

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